エルメス(HERMÈS)は、一夜限りのスペシャルナイト「The Nature of Men」を2016年10月14日(金)東京で開催。
メンズ部門のアーティスティック・ディレクターであるヴェロニク・ニシャニアンの世界観をこれまであらゆる形で日本のファンへ伝えてきたメゾン。2016年10月には、期間限定ショップやリアルイベントの開催を通じて、そのDNAを表現してきた。その集大成ともいえる本イベントの舞台は、都内某所の倉庫のような施設。
‟いつもと違う非日常な空間を”そのメッセージに込められていたのは、音楽ライブやショーパフォーマンスなど、一つのワードでくくることのできないエクスクルーシブな体験提供だった。様々なコンテンツを盛り込み、一晩で「The Nature of Men」のスピリットを伝える。
オープニングアクトを飾ったのはファッションショー。ちょうど肌寒くなってきた日本の気候にマッチした2016年秋冬メンズコレクションがベースとなっている。コートにニット、ジャケットとシャツ。多くの男性のクローゼットに馴染むベーシックウェアが主役だ。
メゾンらしい品格ある遊びは色と素材選びで。鮮やかなブルーや温かみのあるピンクがニットやシャツを彩り、観る角度によって青色へと変化する黒地のテキスタイルが刺激を加える。アイコニックなレザーは、ウールやニット、コットンと溶け合い、豊かな素材のコンビネーションへと繋げた。カレ(スカーフ)を差せば途端にラグジュアリーになり、ランウェイは華のある空間に。
ラストへかけては、オールブラックのワントーンルックで統一。全て黒でまとめ上げることで、質感・模様・サイズ感の差異が際立ち、特別なものへと昇華する。アクティブなスニーカーはレザーシューズへとバトンタッチし、ドレスシーンのコーディネートも同時に提案。
また、日本開催ならではの演出として、豊川悦司、松田翔太、東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦がモデルとして抜擢された。
ショー終了後、会場はエルメスの‟架空都市”へと早変わり。施設内に11のコンテンツが登場し、アミューズメントパークのような空間へと転身した。
各スポットでは、メゾンの歴史を担ってきたレザー、スカーフ、テーラード、時計といったファッションアイテムをデジタル技術・アクティビティなどを通じて、新感覚の存在へとアップデート。視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚…と五感に訴える企画が展開される。
カレ(スカーフ)はレコードジャケットに生まれた変わり、サウンドを通してメゾンの歴史を伝えた。一方、レザージャケットはまるで美術品のように展示され、そのサイドには、生まれた年・商品の詳細・持ち主の情報などが記載されている。
洋服の元となる素材は、体感型スペースで紹介。額装されたレザー・カシミヤ・シルクなどを実際に触ることができ、手を添えると、しっとりとしたテクスチャーや温かみのある温度感など、それぞれの個性が感じられる。