ギンザ シックスで“ウール”のファッションショーが、2017年10月17日(火)に開催された。
「ギンザ ファッション ウィーク」の幕開けとして開催された今回のファッションショー。オープニングセレモニーには、モデル・女優の本田翼が登場した。
自身も日常からウール製品を身に着けるという彼女。会場では、ウールをメイン素材として使用したニットと、ドット柄のパンツスタイルを着用していた。また、会場にはウールにちなんで仔羊が現れ、本田が仔羊を抱きかかえる場面も。仔羊とのふれあいに、終始にこやかな表情を見せた。
会場では、アキラナカ(AKIRA NAKA)、アクリス(Akris)、ビューティフルピープル(beautiful people)、クルチアーニ(Cruciani)、マーガレット ハウエル(MARGARET HOWELL)、ミントデザインズ(mintdesigns)、ポール・スミス(Paul Smith)、タロウ ホリウチ(TARO HORIUCHI)の2017年秋冬コレクションから、ザ・ウールマーク・カンパニーの上質なウールを用いたアイテムを紹介。これらはすべて銀座界隈で手に入るアイテムばかりだ。
2017年秋冬コレクションのポール・スミスは、クラシカルな装いに鳥の羽根を刺繍で描いた。肩が強調されたウィメンズのマニッシュなコートに、カラフルな羽根が身頃と袖に舞い降りたメンズスーツ。滑らかなテクスチャーが、重くなりがちなコートのスタイリングを軽やかに感じさせる。
また、ブラックウォッチを大胆に配したセットアップも同シーズンの象徴的アイテム。高品質のウールが放つ柔らかい光沢、そして程よい硬質感がブラックウォッチをより洗練されたものに見せる。
ブランド10周年を迎え、新たなチャレンジとしてパリコレクションに挑んだビューティフルピープルの2017-18年秋冬コレクション。海外からも日本人から見ても新鮮な和服を目指したというシーズンにふさわしく、滑らかなダブルフェイスのウール素材からなる、着物風でコルセットのようなベルトが上から巻き付けられている。軽やかなウールだからこそ、袖には可憐なひだが現れたり、裾で軽やかにテキスタイルが遊んだりする。素材とデザインの絶妙なバランスが、“和”をモダンに昇華している。
アキラナカのエレガンスを引き出したウールのコートは、2017-18年秋冬シーズンの注目アイテムのひとつである。ミモレ丈に、ウエストから自然に膨らむフレアのライン。可憐なシルエットと相まって、柔らかなウールが揺れ動く。一方で、ニットには、前身ごろに大きくスリットを施すことで遊びをプラス。クラシカルで少しナードなチェック柄は、ポップなバイカラーにも良く似合う。
ブリティッシュスタイルを貫くマーガレットハウエルの2017年秋冬コレクションは、トラッドなチェスターコートやステンカラーコートをピックアップ。メンズではフード付きのカジュアルなアイテムをチョイスした。特にメンズのコートは、やや方の落としたオーバーサイズに、袖繰りや身頃もゆとりを持たせたサイズ感。とはいえミニマルでクラシカルな印象なので、着る服を選ばず羽織ることができる。