キディル(KIDILL)の2018年秋冬コレクションが、「Amazon Fashion Week TOKYO 2018 A/W」3日目の2018年3月21日(水)、東京 スペース・エッジで発表された。
イギリスのパンクバンド「ダムド(THE DAMNED)」をインスピレーション源とした今季のコレクションは、ロンドンの写真家、シーラ・ロックとコラボレーション。「ダムド」のライブシーンやリアルな日常の姿を捉えた、シーラ・ロックの写真は、あらゆるテキスタイルの上にプリントされ、コレクションの象徴ともいえるデザインとなっている。
会場として選ばれたのは、ガレージを彷彿させる無機質な空間。そこには、2つの部屋が用意されており、インスタレーション形式で展開する。まず1つ目の部屋に入ると、白いライトで照らし出された部屋に、紙袋をすっぽりと頭にかぶったモデルたちが並んでいる。
彼らたちの纏っている洋服には、安全ピンや、スタッズ、チェーンなど、数を挙げればきりがないほど、パンク・ファッションを象徴する、メタリックな装飾があしらわれている。その中でも特に多用されていたのがジップで、ジャケットの袖元や、ボトムスの裾、サイドのラインなどに施されていた。
散見されたのは、カラフルなチェック柄のピース。特に目を引いたのが、真っ赤なチェック柄のセットアップで、バックに配したプリントの周りには、無数ものリングやパールネックレスといった、アクセサリーが縫い付けられていた。一見ハードなイメージのある、メンズのパンクファッションに、女性らしい要素をミックスさせた、斬新なスタイルとなっている。
続いて、2つ目の部屋に移ると、今度は目も眩むようなピンクのライトで部屋中が照らされている。そこに佇むのは、ピエロや猿、モンスターなど様々なお面を被ったモデルたち。彼らの纏ったピースは、先ほどよりも装飾を増やし、パンクテイストを前面に押し出した、パンチのきいたデザインだ。
特に際立ったのが、スカルのモチーフ。スリーブや胸元にドクロをポイントとして取り入れたトップスのほかに、"骨"のプリントを配した、プレイフルなデザインのボトムスが登場した。