TTT_MSW(ティー)は、2018-19年秋冬コレクションを2018年3月22日(木)に、東京プリンスホテル・ガーデンアイランドで発表した。
TTT_MSWにとって初となるランウェイショー。テーマは「マフィア」だ。席に着くと、1枚のカードが置かれており、ショーの演出の一部となる動画を見るよう促される。動画を見ると、山道を走るマフィアの車が一般の自動車と衝突。マフィアの車は木にぶつかり、一般車は池に落ちてしまう。
鋭い衝撃音が会場に響き、中心に設置された池が派手な水しぶきを上げるとともに、ショーがスタート。デザイナーの玉田翔太が作った架空のマフィアチームの一員達が、次から次へと木に突っ込んだ自動車から登場する。年齢やスタイルも様々なモデル達が睨みを利かせながら歩を進めていく。
ファーのコート、ベルベットやレザーのジャケット、レオパードのブルゾンや、パイソンのブーツなど、動物的なアイテムは、山のワイルドさを彷彿とさせると同時になまめかしさも見せる。光沢のあるサテン地のシャツを組み合わせたスーツスタイルは、マフィアのストレートな表現であり、艶やかなセクシーさを見せる。
無骨なスタイリングとは対照的に、アイテム1点1点は端正な造形で仕立てられており、素材もしなやかであることに気が付く。それぞれのマフィアが持つ個性と、アイテムの個性が互いに作用することで、唯一無二で偶発的な存在感が完成する。
アウトドアやストリートテイストのウェアも登場。荒地をサバイブするような、カーゴパンツは身体にフィットする細身のフォルムを描き、クールな印象に。ネオンイエローのフードは鬱蒼とした雰囲気の中でより一層目を惹きつける。
極端にオーバーシルエットのスーツは、威勢の良さを演出。また、股上の深いパンツに開襟シャツをインしたり、その一方でウォレットチェーンを何重にも着けた“腰パン”スタイルを見せたり…山道にそぐわないちぐはぐした“悪さ”や違和感が、服そのもののオーラを引き立てる。