特別展「初公開 田中一村の絵画 ―奄美を愛した孤高の画家―」が、2018年9月24日(月・祝)まで、箱根の岡田美術館で開催される。
「初公開 田中一村の絵画 ―奄美を愛した孤高の画家―」では、岡田美術館が収蔵する田中一村の作品全てを初公開。東京美術学校で田中一村と同級生だった東山魁夷や、時代を超えて画風や生き方に共通点のある伊藤若冲などの作品とともに、田中一村の世界を紹介する。
田中一村は、生前は無名に等しかったが、近年再評価されている画家。50歳で奄美大島へ移住し、その後20年間は、それまで日本画の題材となることのなかった亜熱帯の生き物を写し描き、生涯をかけて独自の作品を残した。
展示される作品は、田中一村が奄美で暮らした時代に制作された稀少な作品のうち、花鳥画「白花と赤翡翠」、鮮やかな色彩で魚を描いた「熱帯魚三種」のほか、最高傑作と名高い「アダンの海辺」(個人蔵、8/24~9/24)を特別に展示。南国ならではの、自然の表現を楽しめる。また、柔らかなタッチの「あぢさい」「瀑布」にも注目したい。
その他、田中一村と同じく、写生にもとづいた濃密な花鳥画を描いた伊藤若冲の「花卉雄鶏図」や、一村が学んだ中国画・文人画・琳派の作品、近代の花鳥画、陶磁や漆工芸も展示し、様々な角度から田中一村の作品世界に迫る。
初公開 田中一村の絵画 ―奄美を愛した孤高の画家―
会期:2018年4月6日(金)~9月24日(月・祝)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
場所:岡田美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
TEL:0460-87-3931
入館料:一般・大学生 2,800円/小中高生 1,800円
■関連イベント
佐川美術館「生誕110年 田中一村展」
会期:2018年7月14日(土)~9月17日(月)
住所:滋賀県守山市水保町北川2891
TEL:077-585-7800
※会期中、岡田美術館、佐川美術館にて入館料の相互割引を実施。チケット半券提示にて入館料を相互割引。岡田美術館では250円引き、佐川美術館では100円引きとなる。