2012年10月19日(金)に発表されたリベルム アルビトリウム(liberum arbitrium)の2013年春夏コレクションのテーマは「UN」。繊細さとリラックス感を意識したメンズコレクションだ。また「UNDERTAKE(受け継ぐ)」と「UN(打ち消し)」という二つの相反するキーワードを掛け合わせ、新しい“何か”へ挑戦した。
ほの暗い地下のショースペースに登場したのはTシャツやジャケット、ショートパンツなど、日常の中に取りいれやすいカジュアルなルック。シルクよりもアッパーな柔らかい風合いのポリエステルや、ふんわりと空気をはらむ軽めのテキスタイルを使い、繊細さとリラックス感を表現する。生地の選び、丈感などが計算されたレイヤードにより、洗練されたシルエットにまとめ上げた。ジャケットの袖をたくしシャツに重ね着たり、ショートパンツの下に肌が透けるほど薄いレギンスをはくなど、コーディネートにレイヤードテクニックが光る。
アウターはブルゾンがメイン。ジップ使いやナイロンアイテムがスポーティーな印象だ。シンプルなモノトーンがベースとなるが、ネイビー、パープル、ブルー、マスタードなど色味をポイント使いし、カラーでもスポーティなニュアンスを加えた。
今回、本格デビューとなった今季コレクションを発表した理由について「東京のファッション・シーンを盛り上げたかった」と語るデザイナー光岡慎介。光岡が今季のテーマとして挙げる「構築中」「無意識」「未完成」といった言葉からも、更なる進化を遂げることが期待される。ブランドとして次なるステージへステップアップしたコレクションとなった。