三井不動産は、東京・旧日本橋区(※)に相当する新たな街づくり「グレーター(GREATER)日本橋」を発表。「コレド室町テラス」、「日本橋高島屋」などを含むエリア一帯の再開発を進める。
2004年の「コレド(COREDO)日本橋」の開業を皮切りに、三井不動産によって推進されてきた「日本橋再生計画」。2014年から2019年にかけて、「コレド室町2」「コレド室町3」「日本橋室町三井タワー」「コレド室町テラス」といった大型ビル及び複合施設を順次開業。そして第3弾ステージの幕開けとして、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」が始動する。
「グレーター日本橋」とは、これら計画の舞台となるエリア全体をさす。旧日本橋区に相当する「グレーター日本橋」では、昭和通りを境に「WESTエリア」と「EASTエリア」に分け、“豊かな水辺の再生”、“新たな産業の創造”、“世界とつながる国際イベントの開催”を重視しつつ、それぞれ個性が異なるエリアの特徴を活かした一体的な街づくりを行う。
(※)旧日本橋エリアとは
東京都中央区には、日本橋本町や日本橋室町のように、「日本橋」を住所に冠する町が21存在する。これに八重洲一丁目を加えた22町が旧日本橋区。1947年に旧京橋区と合併して現在の中央区となった。
「グレーター日本橋」の街づくりの中でも“豊かな水辺の再生”は最も重要なポイント。
日本橋川沿いでは今後、敷地面積約6.7ha(約2万坪)、施設の延床面積37万坪に及ぶ5つの再開発が予定されているが、本開発と、首都高速道路の地下化が実現すると、川幅含め幅約100m・長さ約1200mに及ぶ広大な親水空間が誕生する見込み。
川沿いには、商業店舗の他、広場・オフィス・アコモデーション施設等の展開を予定している。親水空間にはアートや憩いのスペースも整備し、その空間を活かして、フェスティバルやカンファレンスも実施していく予定だ。
なお、日本橋川沿いの再開発が実現することで、東京駅周辺と日本橋エリアの一体化も実現。東京駅周辺はより歩いて楽しいエリアへと変わる。また、舟運ネットワーク拠点の役割を果たし、羽田、お台場、芝浦、晴海、豊洲、浅草などウォーターフロントともつながる。
「グレーター日本橋」の重要ポイント2つ目は、“世界とつながる国際イベントの開催”。
WESTエリアとEASTエリア内に位置するホール・カンファレンス、公共空間も含む「場」を繋げて、街全体をイベント会場化し、ビジネスとエンターテイメントが融合する大型イベントの開催を目指す。そして地域に根差す老舗企業や店舗、様々なクリエイターの協力を得て、より魅力的な企画案を練っていく予定だ。
重要ポイント3つ目は、“新たな産業の創造”。「ライフサイエンス」に加え、「宇宙」「モビリティ」「食」に纏わるビジネスとカルチャーの発展を目指して、賃貸オフィス、サービスオフィス、カンファレンス、シェア型ラボなどを設置する。
日本橋川沿い再開発「日本橋再生計画」第3ステージにおける第1弾では、日本橋の新たなランドマークが誕生する「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」を遂行。「グレーター日本橋」のうちWESTエリアに位置し、A~Cの3街区で構成される。C街区には、商業ゾーンなど6つの用途を備える超高層ビルが誕生し、高層階にはヒルトンが運営する最高級ホテル「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が開業する。