日本橋川沿い再開発の第1弾、日本橋の新たなランドマークが誕生する「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」がスタート。本プロジェクトは、A~Cの3街区で構成され、C街区には、ホテルや商業ゾーンなど6つの用途を備える超高層ビルが誕生する。なお、全体竣工は2026年3月末を予定している。
三井不動産と野村不動産を中心とする事業者によって遂行される「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」は、日本橋の川沿いエリアで今後予定される5つの市街地再開発事業の幕開けを飾る再開発事業。三井不動産による「日本橋再生計画」第3ステージの第1弾であり、計画の舞台となるエリア「グレーター日本橋」のうち、日本橋室町三井タワー・COREDO室町テラスなどが位置するWESTエリアに該当する。
日本橋川を臨むテラス・デッキ、賑わいを創出する広場を複数設けることで、都心にいながらも空と水と緑に囲まれた豊かで潤いのある空間を実現。また、観光バスの乗降場設置を予定しており、既存の日本橋船着場の舟運ネットワークとあわせて、遠方からの観光客にとっても近場からの来街者にとってもアクセスしやすい場所となる。江戸時代より五街道の起点として、文化・経済・商業の中心地として栄えた日本橋を生まれ変わらせる。
C街区のメインタワーは、オフィス・ホテル・居住施設・商業・MICE・ビジネス支援施設の6つの用途により構成された地上52階、高さ約284mの超高層棟。中でも注目は、39階から47階を占める、ラグジュアリーホテル「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」だ。
ヒルトンの最上級ホテルブランドである「ウォルドーフ・アストリア」はこれが日本初上陸。全197室の客室に、3つのレストランと、ウォルドーフ・アストリアを象徴するラウンジ&バー「ピーコック・アレー」、屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える。
ラウンジ&バー「ピーコック・アレー」では、人気のアフタヌーンティーの提供も期待できそうだ。
地下1階~4階には、あらゆる来街者の思いに応えるコンテンツを備える商業ゾーンを形成。加えて、隣接する日本橋一丁目三井ビルディングおよびCOREDO(コレド) 日本橋とは、地上3階・地下1階で新たな連絡通路によって接続される。
地下1階には、新たに地下歩道が整備され、東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅に直結する。また、新たに都営浅草線「日本橋」駅の改札も整備され、乗り換えすることなく羽田空港へ約30分・成田空港へ約60分でアクセス可能となる。
将来的には周辺街区の開発に伴い、東京駅日本橋口から日本橋駅まで地下通路が整備される予定だ。
A街区に位置する日本橋野村ビル旧館は、その風格ある外観を保存活用することで、日本橋の文化と伝統を受け継ぎつつ、にぎわいを形成する場所へ。「自由様式」を標榜した建築家・安井武雄により、1930年に竣工した日本橋野村ビル旧館は、三層構成を踏襲しながら柱型をなくし、東洋風の意匠を纏わせた折衷様式のデザインであり、貴重な近代建築物として中央区指定有形文化財に指定されている。
B街区は、中央区指定有形文化財であるA街区との一体感を生み出しながら、日本橋川の水辺空間にふさわしい街並みを形成。C街区とは、地上3階のデッキで接続され、日本橋川沿いの賑わいにつながる商業空間を創出する。
「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」のデザインアーキテクトには、日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワーをデザインした「ペリ クラーク ペリ アーキテクツ」を起用。着物・川・暖簾をイメージしつつ、日本橋の街並みに調和し、国際金融拠点に相応しいグローバルなデザインを実現する。
【詳細】
日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業
全体竣工:2026年3月末竣工(予定)
所在地:東京都中央区日本橋一丁目30~32番(地番)
区域面積:約3.0ha
アクセス:東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅直結、都営地下鉄浅草線「日本橋」駅直結、東京メトロ半蔵門線「三越前」駅徒歩3分、JR 線「東京駅」徒歩10分
■A街区
敷地面積:約1,370㎡
延床面積:約5,100㎡
用途:業務施設、商業施設
階数:地上4階、地下1階(最高高さ:約32m)
■B街区
敷地面積:約2,060㎡
延床面積:約6,500㎡
用途:住宅、商業施設
階数:地上7階、地下2階(最高高さ:約31m)
■C街区
敷地面積:約15,560㎡
延床面積:約368,700㎡
用途:オフィス、商業施設、ホテル、居住施設、MICE 施設、ビジネス支援施設、駐車場等
階数:地上52階、地下5階、塔屋3階(最高高さ:約284m)