映画『みをつくし料理帖』が2020年10月16日(金)に全国公開予定。製作は、角川春樹が務める。
原作は、髙田郁による同名時代小説。大洪水によって両親を亡くした主人公が、女料理人として運命を切り開いていく成長と、幼馴染との不変の友情を描いたハートフルな物語だ。
これまで発売されたシリーズ全10作は、累計400万部を超えるヒットを記録。2012年以降は、北川景子を主演に迎えたスペシャルドラマや、黒木華を主演に迎えた連続ドラマが放映され話題を呼んだ。映画『みをつくし料理帖』は、原作小説の刊行10周年を記念した初の劇場版となる。
時は、享和二年。大坂。8歳の澪(みお)と野江(のえ)は、暮らし向きが違えども仲の良い幼馴染。「何があってもずっと一緒や」と約束を交わす二人。その約束の夜に大坂に大洪水が襲う。大洪水で両親を亡くし、澪は野江とも離れ離れになる。
それから時は流れ、江戸・神田にある蕎麦処「つる家」に、女料理人として働いていた。試行錯誤の日々を過ごしていたが、数々の困難に立ち向かいながら、やがて看板料理を見出し、「つる家」はたちまち江戸でも評判になっていく。
店にある日、吉原の翁屋で料理番をしている又次がやってきた。吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれと頼むのだった。そして、この日を境に運命の歯車が動き出す。果たして、澪と野江は再会を果たせるのか?幾度となく訪れる艱難辛苦を乗り越えながら、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人の成長と、不変の友情を描いた爽快な物語が描かれる。
メガホンを握るのは、映画『犬神家の一族』『セーラー服と機関銃』『時をかける少女』など、1970年代からの“映画の黄金時代”を築き上げた巨匠プロデューサー角川春樹。今年で77歳を迎える角川が、“生涯最後の映画監督作”として、制作・監督を務める。
澪(みお) - 松本穂香
大阪の大洪水で両親を亡くす。「何があってもずっと一緒や」と約束を合わす幼馴染野江(のえ)がいたが、大洪水によって、子供の頃に生き別れとなる。その後、天性の料理の才を見出され、江戸・神田にある蕎麦処「つる家」の店主・種市の計らいで、江戸時代の女性でありながら料理人として働く。江戸の味にもなじめず、数々の困難に立ち向かいながらも料理に真摯に向き合う。
主人公の澪を演じるのは、ドラマ『この世界の片隅に』で主演を演じた松本穂香。
松本には、映画の公開に先駆け、インタビューを実施。『みをつくし料理帖』撮影現場でのエピソードや、女優業に対する本音などに迫った。
野江(のえ) - 奈緒
澪の幼馴染。野江もまた両親を失い、路頭に迷う中、遊郭(ゆうかく)に身を置いた。そして幼き頃の悲劇から十数年後、江戸の吉原で頂点を極める花魁(おいらん)・あさひ太夫になっていった。遊郭とは遊女屋を集めたエリアのことで、花魁とは遊女の中で位の高い人。
野江役はNHK連続テレビ小説『半分、青い。』で注目を集めた奈緒が艶やかに演じる。
永田源斉 - 小関裕太
下町から遊郭・吉原まで幅広く評判が良い町医者。患者からは「源斉先生」と親しみを込めて呼ばれている。「食は人の天なり」という本作のキーワードともなる言葉を澪に説く。澪がスランプに陥るたびに、助言を与えたり、街に連れ出したりと、物語の鍵を握る人物だ。
演じるのは、映画『曇天に笑う』やドラマ「来世ではちゃんとします」で好演した小関裕太。