ディオール(DIOR)のメンズ アーティスティック・ディレクター、キムジョーンズが自身のファーストシーズンである2019サマー コレクションより発表している「テイラー オブリーク」。それは、まだメゾンが誕生して間もない1950-51年秋冬コレクションでムッシュ ディオールにより発表された「オブリーク コレクション」からインスピレーションを得た、“エレガンス”を表現する新定番のメンズスーツだ。
そもそも「オブリーク コレクション」とは――?
「オブリーク コレクション」は、ニュールックからはじまり、毎シーズン新たなシルエットを提案していたムッシュ ディオールのデザインの中でも、女性の身体のシルエットをひと際強調するようなものだった。大胆なカッティングとアシンメトリーなシルエットが、当時“今までにないエレガンス”だと評された。
「テイラー オブリーク」は、そのエレガントなシルエットをキム・ジョーンズがモダンにアレンジし、マスキュリンとフェミニンを絶妙なバランスで掛け合わせたメンズスーツ。
最大の特徴は、バイアスカットによる軽やかな仕立てだ。通常であれば布地を平行にして裁断するところを、布地を斜めに裁断することで、より自由な動きと柔らかさが表現される。
また、その柔らかな布地を最大限に生かすアシンメトリーな前合わせとボタンの配置も魅力。大きくクロスされたフロントには、身体のラインと動きにそって柔らかなドレープが生まれる。
「テイラー オブリーク」は、キム・ジョーンズが生んだ新たなメンズの新コレクション「ディオール エッセンシャル」に含まれ、本格的に定番化されていく。「ディオール エッセンシャル」では、「テイラー オブリーク」のほか、スーツ、スポーツウェア、アウター、レザー、デニム、ニットウェア、シャツも展開している。
なお、内側も外側も完璧を求めるクチュールのクリエーションへのオマージュを込めたウィンター 2019-2020 コレクションでは、そのコンセプトを象徴するように、ライニングを想わせる光沢あるファブリックを用いた。
「テイラー オブリーク」から派生したような、アシンメトリーなコートも魅力的。スロートラッチ付きのスタンドカラーコートは、アシンメトリーなボタンの位置をやや下に下げ、フロント部分が複雑に重なるようなデザインで提案する。
前シーズンより登場しているテクニカル コットン素材のタイプは、メンズ フォーマルの新たな定番。ディオールの各ショーやパーティーではセレブ達も身に着けている。
クラシックなフォルムながらも、メゾンの歴史を踏襲したディテールによって新鮮な表情。程よくハリのあるテクニカル コットンだとそれが顕著に表れる。緩やかなカーブを描くウエストが醸す、ほんのりフェミニンな印象も「テイラー オブリーク」ならではだ。
【問い合わせ先】
クリスチャン ディオール
TEL:0120-02-1947