映画『グリード ファストファッション帝国の真実』が、2021年6月18日(金)にTOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開。監督は、『イン・ディス・ワールド』『グアンタナモ、僕達の見た真実』で、れぞれベルリン国際映画祭で金熊賞、銀熊賞を受賞したマイケル・ウィンターボトムが務める。
タイトルに名付けられた「グリード=強欲」の意味を持つ本作は、金と欲がすべての主人公の生活の裏に隠された‟ファストファッションビジネスの闇”を、鋭い視線で暴き出したブラックエンターテイメント。これまで国際問題を扱う作品を手掛けてきたマイケル・ウィンターボトム監督が、イギリスらしい痛烈な風刺とジョークを散りばめながら、経済第一主義の社会への問題提起に挑戦する。
物語の主人公であり、ファストファッションのブランド経営で財を成したリチャード・マクリディ役のモデルとなったのは、2020年に破産申請をした「トップショップ(TOPSHOP)」を始めとする複数のファストファッションブランドを保有していたアルカディア・グループのオーナー、フィリップ・グリーン。
演じるイギリスのカリスマ的コメディ俳優、スティーヴ・クーガンは、日焼けした肌と不自然なまでに白く輝く歯という、富裕層特有の外見に近づけるために肌を小麦色に塗り、付け歯を装着して役に臨んだという。
またリチャードに負けず劣らずお金に目がない元妻を『グランド・イリュージョン』のアイラ・フィッシャーが演じるほか、『24アワー・パーティ・ピープル』のシャーリー・ヘンダーソン、Netflixオリジナルシリーズ「セックス・エディケーション」の主演で注目を集めるエイサ・バターフィールドらが出演する。
なお『グリード ファストファッション帝国の真実』を手掛けるウィンターボトム監督は、「資本主義の移り変わりと共に、グローバル化が世界をどう変えていったのか。例えばスリランカの縫製工場で働く女性たちや、イギリスのファストファッション業界の企業買収など。これらを架空の人物を通して見ることができるのがこの作品の良さだ。」とコメント。“衣食住”のひとつであるファッションを作っているのは一体誰なのか?資本主義のタブーに切り込んだ本作は、現代の私たちの固定観念を見つめなおす機会を与えてくれるはずだ。
ギリシャ・ミコノス島。ファストファッションのブランド経営で財を成したリチャード・マクリディの還暦を祝うため、リチャードの元妻サマンサ、息子のフィン、マクリディの母マーガレットを始めとする一家が集結し、パーティーの準備が進められていく。折しもイギリス当局から脱税疑惑や縫製工場の労働問題を追及されたリチャードは、ド派手にショーアップされたこのイベントでかつての威光を取り戻そうと目論む。しかし湯水のように金を使い、傲慢に振る舞うリチャードと、家族や部下、伝記作家との間には不協和音が生じる…。
【作品詳細】
映画『グリード ファストファッション帝国の真実』
公開時期:2021年6月18日(金) TOHOシネマズ シャンテ他で全国公開
監督&脚本:マイケル・ウィンターボトム
出演:スティーヴ・クーガン、アイラ・フィッシャー、シャーリー・ヘンダーソン、エイサ・バターフィールド
配給:ツイン