ローブス&コンフェクションズ(Robes&Confections)が2014年春夏コレクションを発表した。「ファッションが大好きな人にはもちろん、毎日頑張って働いているオトナの女性に着てほしいと考えて服を作っている」と話すデザイナーの土屋郷。ルーズなフィット感や、“お約束”をちょっとだけ破ったモダンなディテールの遊びを入れることで、ウェアラブル且つ新鮮さをプラスしたコレクションだ。
ベースはオーセンティックな生地や柄、アイテム。トラッドやコンサバティブなものはストレートに表現するだけでは、時にただ退屈なものになりがち。だからといって全く壊してしまっては日常に馴染まないという発想から、伝統的な服の機能性や価値を否定するのではなく、あくまで典型的なワードローブを土台にしながらモダンな感覚で仕上げられた。
高級感のある肉厚のダブルジョーゼットや、リントン社のツイード、イタリアの新進の生地メーカーでランバン(LANVIN) をはじめ、多くのラグジュアリーブランドに素材を提供するLANIFICIO T.G. DI FABIO社製のシルクウールタータンなど、さり気なく贅沢なテキスタイルづかいが上質な日常を演出してくれそう。もちろん、それは服そのものの仕上がりや着たときのシルエットにも影響する。
今季はブランド設立10周年ということもあり、ブランド名のロゴをプリントしたカットソーを初めて展開。2013-14年秋冬シーズンのコートは既に約300着が完売した型もあるほど、着実にファンを獲得してる。ブランドの持つパターンの技術が生み出す着心地もその人気のひとつだ。“間違いない”一着を探している人は、是非一度袖を通してみて欲しい。