ジャクソン・ポロック(Jackson Pollock、1912-56)はアメリカの芸術家。アメリカで最も偉大な画家のひとりとされている。大きなキャンバスを床に広げ、絵具をスプーンや棒などで降り注いで描く「アクション・ペインティング」で注目を集めた。絵画の「枠」「構図」という概念を超え、大きなキャンバスに、鮮やかな色彩、動きのあるラインで構成された複雑な視覚的パターンは、見るものに独特な没入感を与えた。 1930年代、不安定な精神状況とアルコール依存に苦しみながら、1943年に著名なコレクター、ペギー・グッゲンハイムに才能を見出され、1949年、アメリカの大衆紙『ライフ』の記事をきっかけに一夜にして有名になった。妻リー・クラズナーに支えられながら、絶頂期の1950年には歴史に残る大作を何点も生み出したが、自動車事故で突然この世を去った。享年44歳という若さだった。