大阪の高島屋史料館では、リニューアルオープン5周年を記念した展覧会「EXPO 博覧会の時代」を、2025年3月8日(土)から8月18日(月)まで開催する。
科学・産業・美術・工芸など、さまざまな物品や資料を集めて一般公開する催し、博覧会。世界各国が参加する万国博覧会は、1851年、イギリス・ロンドンで初めて開催された。その後、各国が万博を舞台に、自国の最新技術や芸術を競いあった19世紀後半は、「博覧会の時代」と呼ばれている。
日本が国家として万博に正式参加したのは、明治時代に入った1873年、オーストリアのウィーン万博でのこと。当時、近代的な工業が発達していなかった日本は、職人が技巧を尽くした陶磁器や金工、染織といった手工芸品を出品し、ヨーロッパで人気を博すこととなる。また、明治時代には、日本国内においても各地で博覧会が開催されるようになった。
こうしたなか、当時京都の呉服商であった高島屋は、国内外の博覧会に染織品を数多く出品している。これらの染織品は、画工が下絵を描き、職人が刺繍・染・織の染織技術を駆使して絵画を表現したものであり、「美術染織品」として国内外で高く評価されることになった。こうした美術染織品は、主に輸出用として製作されたことから、日本国内に残る作例は多くはない。
展覧会「EXPO 博覧会の時代」では、高島屋が「博覧会の時代」に製作した、刺繍やビロード友禅作品を一挙公開。竹内栖鳳の原画による《雪中蒼鷹図》をはじめ、《尾長鶏図屏風》、《獅子図》、《波》といった刺繍に加え、《金地虎の図》などのビロード友禅を、約50点紹介する。
リニューアルオープン5周年記念展「EXPO 博覧会の時代」
会期:2025年3月8日(土)~8月18日(月) 会期中に展示替えあり
・第I部 3月8日(土)~4月28日(月)
・第II部 5月3日(土・祝)~6月23日(月)
・第III部 6月28日(土)~8月18日(月)
会場:高島屋史料館 企画展示室
住所:大阪府大阪市浪速区日本橋3-5-25 高島屋東別館 3F
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:火・水曜日、4月29日(火・祝)~5月2日(金)、6月24日(火)~27日(金)
入館料:無料
【問い合わせ先】
高島屋史料館
TEL:06-6632-9102