1984年、イングランド北東部の炭鉱町。母を亡くした11歳の少年ビリーは、炭鉱労働者の父に言われ、ボクシング教室に通わされている。ある日、偶然目にしたバレエ教室のレッスンに興味を抱いたビリーは、女の子たちに混ざってこっそりレッスンに参加するようになる。そしてビリーはバレエの先生ウィルキンソンによってバレエ・ダンサーとしての才能を見い出され、毎⽇家族に内緒でバレエの基礎から回転までコツコツと練習を重ねる⽇々。
しかし⽗親に⾒つかり、「バレエなんて、男がやるものじゃない」と怒られてしまう。なぜバレエをやってはいけないのかわからないビリーは、その後も親には内緒でウィルキンソン先⽣の指導のもと、ダンスの才能を開花させメキメキと上達していく。真剣にバレエに打ち込むビリーの姿に「ロイヤル・バレエ学校を受験してみたら︖」という先⽣の提案に猛反対する家族。でもビリーは夢を諦めることなく、踊り続ける。その姿を⾒た⽗親は「ビリーには未来がある。俺だってあいつの夢を叶えてやりたい」と涙ながらに話し、次第に周囲も変化していく。
映画『リトル・ダンサー』は、バレエ・ダンサーを夢⾒る主⼈公の少年ビリーがひたむきに夢をおいかける姿を描く、笑いあり、涙ありの感動の青春物語。スティーヴン・ダルドリーの監督デビュー作であり、舞台演出家出⾝ならではの⼤胆な演出⽅法を駆使し、本作でアカデミー賞監督賞候補に名を連ねた。