レインメーカー(RAINMAKER)の2023-24年秋冬コレクションが発表された。
今シーズン、デザイナー・渡部宏一がフォーカスしたのは、浮世絵をはじめとする東洋美術。東洋芸術に見られる被写実的な表現によって、岩や砂などで山水を表現した日本庭園「枯山水」をモチーフとした図案を作成し、コレクションに落とし込んだ。
コレクションは、レインメーカーの世界観やシーズンテーマに込めたものが表現しやすいロケーションで収録。葉が生い茂る中、厳かに佇む「富士山」をバックに、日本の伝統を思わせる帽子を被ったモデルなどが次々と登場する。
全体を通して目に留まるのは、「枯山水」のモチーフをキルト加工で表現したアイテム。重ね着風のボリューム感のあるコートやロング丈のベスト、裾をしぼったシャープなシルエットのパンツなどに落とし込まれて、今季のテーマを体現している。
「枯山水」のプリントを配したアイテムも散見された。ショートスリーブの膝丈アウターやVネックのトップス、パンツなどバリエーション豊かに登場。フォーマルなセットアップの腰元には、「枯山水」プリントのキルティングを巻きつけて、遊び心のあるアクセントを加えた。
また、レインメーカーが得意とする和の要素を織り交ぜたスタイルは今季も健在。和装を思わせるデザインのジャケットはウエストにベルトが付いており、すっきりとしたシルエットにアレンジすることができる。
カラーパレットは、生成や木枯茶、緑、藍といった自然に溶け込むような穏やかな色彩がベース。そこに鮮烈な朱色をプラスして、コレクション全体を引き締めている。