長野県立美術館では、信濃毎日新聞創刊150周年記念特別展「葛飾北斎と3つの信濃─小布施・諏訪・松本─」を、2023年7月1日(土)から8月27日(日)まで開催する。
江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎は、クロード・モネやフィンセント・ファン・ゴッホといった画家を魅了するなど、欧米の芸術家にも影響を与えたとされている。しかし、その北斎が信濃と深い繋がりを有していることについては、あまり知られていない。
特別展「葛飾北斎と3つの信濃─小布施・諏訪・松本─」は、長野県内の3つの地域、小布施、諏訪、松本と北斎の関わりに着目しつつ、画業を紹介する展覧会。晩年の北斎が小布施で描いた傑作、上町・東町の祭屋台天井絵などを展示するほか、代表作「冨嶽三十六景」全46図、美人画や花鳥画といった肉筆画の名品も紹介する。
晩年の北斎は、小布施に幾たびと訪れ、肉筆画をはじめ数々の作品を手がけている。本展では、《上町祭屋台天井絵「女浪」図》と《東町祭屋台天井絵「鳳凰」図》(ともに長野県宝)をあわせて展示するとともに、北斎が建築に大きく携わった《上町祭屋台》(長野県宝)を小布施町外で初公開する。
諏訪湖と高島城、富士山を一望できる諏訪の情景は、北斎が好んだ題材のひとつであり、「冨嶽三十六景」などの作品においてたびたび取り上げられている。会場では、北斎と諏訪の関係性に光をあてつつ、《冨嶽三十六景 信州諏訪湖》といった風景画や、諏訪高島藩の家老・千野兵庫(ちの ひょうご)を描いた貴重な肖像画などを展示する。
北斎の高弟であり、独自の美人画様式を確立した抱亭五清(ほうてい ごせい)は、その後半生を松本城下で過ごしている。会場では、《蛍狩二美人図》や《花籠と美人図》、初公開となる《六歌仙図》など、五清の名品を一堂に集めて展示し、松本における北斎の影響に光をあてる。
そのほか、本展には、北斎が手がけた浮世絵版画や肉筆画の名品の数々も。《神奈川沖浪裏》や《凱風快晴》など、代表作「冨嶽三十六景」全46図を全会期にわたって公開するほか、100年以上行方が知れず、幻の作品といわれた長さ716cmの肉筆画《隅田川両岸景色図巻》も、展示箇所を変えつつ紹介する。
信濃毎日新聞創刊150周年記念特別展「葛飾北斎と3つの信濃─小布施・諏訪・松本─」
会期:2023年7月1日(土)~8月27日(日) 前後期で大幅な展示替えあり
[前期 7月1日(土)~30日(日) / 後期 8月3日(木)~27日(日)]
会場:長野県立美術館 展示室1・2・3
住所:長野県長野市箱清水1-4-4
開館時間:9:00~17:00(展示室入場は16:30 まで)
休館日:水曜日
※7月31日(月)から8月2日(水)までは、展示替えにともない休室
■観覧料
・当日券
一般 1,600円(1,500円)、中学・高校生 800円(700円)、小学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※NAMコレクション2023および東山魁夷館との共通料金は、一般 2,100円、大学生・75歳以上 1,900円
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料
※リピーター割引:本展の使用済み前売券、当日券、招待券を受付にて展示することで、一般 1,300円、中学・高校生 700円にて観覧可
・前売券
前売券(一般のみ) 1,400円、前売特割2枚セット券(一般のみ) 2,600円
※前売券は、4月24日(月)から6月30日(金)まで、長野県立美術館、ローソンチケット(Lコード 36295)、セブンチケット(セブンコード 099-930)ほかにて販売
【問い合わせ先】
TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)