企画展「今森光彦 里山 水の匂いのするところ」が、滋賀県立美術館にて、2023年7月8日(土)から9月18日(月・祝)まで開催される。
今森光彦は、滋賀県大津市出身の写真家であり、第20回木村伊兵衛写真賞をはじめとする数々の賞を受賞している。1954年に生まれた今森は、学生の頃から世界各国を訪れ、熱帯雨林から砂漠まで、各地の自然に生きる生物とそれらを取り巻く環境を撮影してきた。90年代以降には、自然豊かな滋賀・仰木地区にアトリエを構え、自然と人の関わりを「里山」という概念を通して捉えている。
企画展「今森光彦 里山 水の匂いのするところ」は、滋賀県立美術館では初となる今森の展覧会。今森が長年にわたって撮り続けてきた滋賀の里山の作品のなかから、「水の循環」に着目し、92点の作品を紹介する。うち、91点は、本展のために新たにプリントされたものとなる。
今森は、里山における水の循環を、生命の循環と重ね合わせている。そもそも今森にとって自然とは、西洋的に捉えられた「ネイチャー」ではなく、元来は仏教用語である「自然(じねん)」であるという。こうした考えのもとで今森は、動物も生き物も人間も、同じ立場にあると捉えている。
本展は、水が奥山から滲み出て川となり、森を育んでは人びとの住処を流れ、琵琶湖に流れ着くと大気を通じてふたたび大地へと還ってゆく、水の循環に合わせた全5章から構成。里山に息づく生き物から人間の営みに至るまでを内包する自然の在り方を表現した、今森の写真作品を目にすることができる。
企画展「今森光彦 里山 水の匂いのするところ」
会期:2023年7月8日(土)〜9月18日(月・祝)
会場:滋賀県立美術館 展示室3、ラボ
住所:滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
開場時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 600円(450円)、未就学児 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※企画展のチケットで、展示室1・2にて同時開催されている常設展も無料で観覧可
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の所持者は無料
【問い合わせ先】
滋賀県立美術館
TEL:077-543-2111(受付時間 8:30~17:15)