企画展「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」が、東京ステーションギャラリーにて、2024年2月23日(金・祝)から4月14日(日)まで開催される。兵庫県立美術館などでも開催される巡回展だ。

大正・昭和戦前期の写真界を牽引した安井仲治

安井仲治(やすい なかじ)は、大正時代から昭和戦前期にかけて写真が豊かな芸術表現として成熟してゆくなか、この流れを牽引した写真家だ。明治36年(1903年)大阪に生まれた安井は、18歳で関西の名門・浪華写真俱楽部に入会すると、すぐさま全国的に注目されることに。欧米の先進的な写真表現や理論をいちはやく取り入れ、それらを安井ならではの新しい表現へと昇華していったのだった。

安井をして傑出した写真家たらしめた理由のひとつが、独自の被写体を見出すその感性であった。たとえば、大阪中之島のメーデーを撮った連作「メーデー」で安井は、大胆なトリミングやコラージュを駆使し、躍動感ある現場の諸相を写しだしている。一方、安井が「半静物」と呼ぶ、撮影現場にあるものを自由に構成する手法によって、見知った風景を驚くような光景として捉え直していったのだ。

企画展「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」は、安井が38歳で没するまでの約20年にわたる、多彩な仕事を紹介する回顧展。戦災を免れたヴィンテージプリント約140点、ネガやコンタクトプリントの調査に基づいて制作されたモダンプリント約60点など、200点以上の作品を一堂に集めて紹介する。

展覧会概要

企画展「生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真」
会期：2024年2月23日(金・祝)〜4月14日(日)
会場：東京ステーションギャラリー
住所：東京都千代田区丸の内1-9-1(JR東京駅 丸の内北口 改札前)
開館時間：10:00～18:00(金曜日は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
休館日：月曜日(4月8日(月)は開館)
観覧料：一般 1,300円(1,100円)、高校・大学生 1,100円(900円)、中学生以下 無料
※( )内は前売料金(1月15日(月)から2月22日(木)まで、オンラインチケットにて販売)
※障がい者手帳などの持参者は100円引き、介添者1名は無料

【問い合わせ先】
東京ステーションギャラリー
TEL：03-3212-2485