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ジバンシィ(Givenchy)の2024年初夏メンズコレクションが、2023年6月22日(木)、フランス・パリにて発表された。
制服やスクールボーイを着想源とした、今季のジバンシィ。これをもっとも直接的に反映するのが、ショーの冒頭や終盤で披露されたテーラリングだ。たとえば、シングルブレストやダブルブレストのジャケットは、やや余裕を持たせたセットインショルダーを採用したボクシーなシルエットで、フォーマルすぎない抜け感を演出している。
一方、ダブルブレスト寄りのテーラードスーツは、ウエストに程よいシェイプを効かせたシャープなシルエット。タキシードを思わせるショールカラージャケットは、流れるように長めの丈感に。また、ミリタリーの制服を彷彿とさせるセットアップも、ショートな丈感や比翼仕立てのフロントにより、ミニマルで洗練された表情に仕上げた。
スクールボーイというテーマを前景化するとき、その眼目となるのは、かっちりとした制服をどう着崩すか？ であろう。だから、シャツにネクタイを締め、スラックスを履き、時にテーラードジャケットをまとったルックには、機能性に優れたマウンテンパーカーを重ね着して着用。制服のフォーマルさを、がらりとカジュアルな風貌に変化させた。
こうしたカジュアルなジャケットの丈は概してショート寄りで、レイヤードスタイルを強調している、とりわけ、インナーに用いたロングトップスには、大小さまざまなアイレットをあしらい、素肌を見せる官能性をパンクな風合いで取り入れている。
全体としてフォーマル、カジュアルの両極を示すなか、繊細な装飾性も随所に見られる。たとえばパーカーには、チュールを細やかに重ねることで、薔薇の花弁を思わせる表情に仕上げた。
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