展覧会「Afternote 山口市 映画館の歴史」が、山口情報芸術センター(YCAM)にて、2023年11月25日(土)から2024年3月17日(日)まで開催される。
山口市は、日本で数少ない映画館が存在しない県庁所在地であるとされているものの、かつては数多くの映画館を擁していた。展覧会「Afternote 山口市 映画館の歴史」では、山口市内にかつて存在していた複数の映画館の軌跡をたどってゆく。
かつて娯楽が多くはなかった時代、映画とは、映画館でほかの観客とともに大きなスクリーンを共有して体験するものであった。ひとつの映画館が、娯楽性の高い作品から芸術性に秀でたものまで幅広く上映を行い、娯楽の中心的な役割を担っていたのだ。
こうしたなか、終戦直後から1950年代にかけて、山口市には10館以上の映画館が存在していた。しかし、映画鑑賞を取り巻く環境の変化を受けて、現在、市内には単独の映画館として運営されている施設は存在していない。その背景として、娯楽が多様化したこと、あるいはコンピューターやスマートフォンなどを用い、個人の空間での映画鑑賞が浸透したことなどを挙げることができる。
会場では、当時のポスター、記録写真、印刷物、道具類などの資料を展示するとともに、アーティ スト・志村信裕(しむら のぶひろ)の映像作品《Afternote》を上映。同作は、200名を超える関係者のインタビューなどをもとに、記録と記憶を綴ったドキュメンタリー映像だ。本展では、映画館にまつわる地域の記憶を掘り下げつつ、映像メディアの変遷をたどることで、メディアテクノロジーと人々の生活の関係を再考してゆく。
展覧会「Afternote 山口市 映画館の歴史」
会期:2023年11月25日(土)〜2024年3月17日(日)
会場:山口情報芸術センター スタジオB、2Fギャラリー
住所:山口県山口市中園町7-7
開館時間:10:00〜19:00
休館日:火曜日、12月29日(金)〜1月3日(水)、2月28日(水)〜3月7日(水)
入場料:無料
■会場内映像上映スケジュール
志村信裕《Afternote》2023年、60分
上映:毎時30分〜(最終上映 17:30〜)
【問い合わせ先】
山口情報芸術センター
TEL:083-901-2222