リック・オウエンス(Rick Owens)の2025年春夏ウィメンズコレクション「ハリウッド(HOLLYWOOD)」が、フランスのパリで発表された。
2025年春夏メンズコレクションと同じく「ハリウッド」というタイトルが与えられた本コレクション。デザイナーのリック・オウエンスは、ハリウッドを自身と似た“変わり者”あるいは“アウトサイダー”が集まる場所と捉え、その自由でどこか奇妙な空気と、今季のコレクションとを結びつけた。
まず目を惹くのは、極端にラインを強調したパワーショルダーのテーラードジャケットやハイネックのブルゾン、まるで岩塊のように膨れたトップスなど、誇張したシルエットのピース。そこに、膝付近までを覆うロングブーツを合わせることで、反骨精神に満ちた風変わりなルックを完成させている。
ショーの前半をオールブラックで構成しつつ、後半には、グレーやメタリックゴールドのニットドレス、金メッキを施したデニムのドレスなどを展開。一貫してダークなカラーパレットとなっているのはもちろんのこと、そこに奇抜なシルエットやドレスの光沢、不規則な模様が組み合わさることで、神秘的ともいえる雰囲気が醸し出されている。
そんなパンクで大胆なコレクションに、柔らかさが共存している点にも注目しておきたい。体の線に沿うドレスの数々、ドレープ感のあるトップスやシアー素材で作られたオーバーサイズのケープなどは、ハードな中にゆとりをもたらしてくれる。