イザベル マラン(ISABEL MARANT)は、2025年春夏コレクションをフランス・パリで発表した。
アーシーな風格を纏った今季のコレクション。自然界のあらゆる資源を落とし込んだような染色や素材使いから、アマゾンを思い起こさせる、トロピカルなムードを演出した。
羽毛のようなフリンジが目立つレザーベストを、素肌に直接羽織ったショートパンツのスタイルでは、野性的なインスピレーションを感じさせる。また、ウエストまでスリットの入ったドレスや、編み紐で止められた胸元など、大胆に素肌を見せたワイルドなディテールが目を引く。
パターンには、民族風な刺繍が多用された。幾何学模様を組み合わせた刺繍をあしらった、ピンクの軽やかなワンピースやバルーンスリーブの黒トップスからは、独自性に溢れる堂々とした存在感を感じられる
樹皮、葉、花、岩、粘土のようなネイチャーカラーを採用した今季のパレット。くすんだピンクのデニムジャケットやオレンジの刺繍入りワンピース、サンドベージュのレザートップスなどの優しい色合いと、夜を包み込むミニマルなブラックのワンピースなど、コントラストを創出している。
コーディネートの印象を引き締めるレザー素材にも注目。マットな質感のレザーに光沢感のあるレザーをパッチワークしたミニドレスに、レザーのミニスカートをチョイスしたものや、立体的なシボを施したブルゾンなど、異なる質感のレザーが散見された。
シューズでは、ルーズさが際立つゆるやかなレザーブーツや、スタッズを配したグラディエーターサンダルなど、フラットなスタイルが中心に展開された。どのスタイルでも、シューズに加え、バッグにも同素材や色合いをマッチさせており、コレクションの統一感を持たせた。