歌舞伎『刀剣乱舞』が、2025年7月東京・新橋演舞場にて、8月に京都・南座、福岡・博多座にて上演される。
“とうらぶ”の通称でおなじみのゲーム「刀剣乱舞ONLINE(オンライン)」を原案とする歌舞伎『刀剣乱舞』は、2023年7月に第1作目の『刀剣乱舞 月刀剣縁桐(つきのつるぎえにしのきりのは)』を上演。演劇やミュージカル、アニメ、そして『映画刀剣乱舞』と、様々なメディアミックスを通して愛されてきた「刀剣乱舞」の世界観を、歌舞伎版オリジナルストーリーと歌舞伎ならではの様式美、演出で表現した。
原案となっている「刀剣乱舞ONLINE」とは、2024年8月時点で累計ユーザー数1,300万人を突破するほどの人気を誇る刀剣育成シミュレーションゲーム。パソコンブラウザやスマートフォンでプレイすることができ、刀剣が戦士へと姿を変えた"刀剣男士"を率いて、歴史を守るために戦っていくストーリーが展開される。
ゲームを出発点に、2015年よりミュージカル『刀剣乱舞』が、2016年より舞台『刀剣乱舞』が上演され、シリーズとして継続的に公演が行われている。また、2016年・2017年にはゲームを原案としたテレビアニメが放送され、2024年には舞台『刀剣乱舞』1作目を脚本原案としたテレビアニメ「刀剣乱舞 廻-虚伝 燃ゆる本能寺-」が放送された。
初演から2年を経て、歌舞伎『刀剣乱舞』第2弾が上演されることに。初演でも注目された古典歌舞伎ならではの演出技法を取り入れながら、新たなオリジナルストーリーを舞台上で繰り広げる。自在に広がっていく「刀剣乱舞」ワールドと、歌舞伎のさらなる融合を楽しめそうだ。
初演から引き続き、尾上松也演じる三日月宗近をはじめ、 中村鷹之資演じる同田貫正国、 中村莟玉演じる髭切、 上村吉太朗演じる膝丸、 河合雪之丞演じる小烏丸といった五振りの刀剣男士が登場。加えて、新たに尾上左近演じる加州清光、中村歌昇演じる陸奥守吉行、中村獅童演じる鬼丸国綱の三振りが加わる。刀剣男士たちが新たな物語ではどのような活躍を見せてくれるのか、今から期待が高まる。
三日月宗近(みかづきむねちか)…尾上松也
平安時代の刀工、三条宗近作の太刀。天下五剣のひとつであり、その中でも最も美しいと評される。優雅な姿とマイペースさを特徴とする。
同田貫正国(どうだぬきまさくに)…中村鷹之資
九州肥後の刀工、同田貫藤原正国作。装飾を加えず実質本位に徹した質実剛健な刀剣。
髭切(ひげきり)…中村莟玉
源氏の重宝で、罪人の首を斬った時に髭まで切れたことが名前の由来。長い年月を経て、大抵のことはどうでもよくなったと語る。
膝丸(ひざまる)…上村吉太朗
源氏の重宝で、罪人を斬った際に、両膝まで一刀で断ったことが名前の由来。髭切は兄。
小烏丸(こがらすまる)…河合雪之丞
古来より重宝として名高く、とある説ではいわゆる“日本刀”の成立過程となる一振りであるという。他の刀剣たちはわが子である、というように振る舞う。
加州清光(かしゅうきよみつ)…尾上左近
新撰組の沖田総司が使用していたとされる打刀。