ヴェロニク ブランキーノ(Veronique Branquinho)の2016-17年秋冬ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク7日目の2016年3月7日(月)に発表された。
今季は、同時に2人のモデルを平行して歩かせている。例えば、同じドレスを着ているだとか、同素材を用いているだとか、両者には共通点があり“双子ルック”の彼女たちを見比べながら、観客は最新コレクションを鑑賞できるという演出。
ランウェイで綴られるのは、引き続き、禁欲的でゴシックなスタイル。身体を包み込むようなロングシルエット、首元を覆い隠す紙細工のような襟元。モノトーンでまとめたスタート時は、特にこの雰囲気が強く漂っている。
しかし、徐々にこのイメージは崩れていき、開放的な方向へと向かう。一つは、メンズライクなウェアの差し込み。ピンストライプのテーラードジャケットやワイドパンツ、加えて、ミリタリージャケットやフーディ―など、異なるテイストを掛け合わせていく。サイズはどれも大きく、アウターはドロップドショルダーで身幅はたっぷりと、パンツに至っては足が2本以上入りそうなほどに太い。
中盤以降は、時折、ロマンチックな要素をプラスする。ボディを隠し込んでいたドレスは、シースルー素材となり、パンツルックの上に重ねる“プラスオン”のアイテムへと変化。布地にはたっぷりのフリル、ベルベットのリボン、細やかなプリーツ、繊細なドット柄をのせて、フェミニンに。ホワイトのモヘアニットやファーコートを仲間に加えれば、厳かな雰囲気はどこへやら、ソフトなムードさえも流れ込む。