アカデミー賞助演女優賞受賞した英国の実力派女優ティルダ・スウィントン主演の映画「ミラノ、愛に生きる」が2011年12月に公開される。ミラノの上流階級の男性と結婚し、家庭を築いてきたロシア人の女性。そんな彼女の人生が愛に出会って変わっていく、「愛の革命」を描いた、情熱的でドラマティックな作品だ。
ヴィクター&ロルフやプリングル オブ スコットランドなど数々のデザイナーをインスパイアしてきたスウィントンがこの作品で着こなすのは、ジル・サンダーのクリエイティブ・ディレクターであるラフ・シモンズによる魅惑のミラノファッション。2011年度アカデミー賞衣装デザイン部門にノミネートさている素晴らしい衣装の数々は必見だ。
10月25日に行われたプレミア上映会の舞台挨拶では、ジル・サンダーの衣装に身を包んだティルダ・スウィントンが登場し、「ルカ監督とは12年の年月をかけてこの作品を創り上げましたが、本当に思っていた通りの映画が出来上がりました。この長い歳月の中で大きな存在だったのがジル・サンダーでした。「sense-emotional」(官能的で情緒的、という意味の造語)な雰囲気、ヒッチコックやヴィスコンティ映画のような映像美を誇る作品を作りたいと考え、たどりついた衣装がジル・サンダーだったのです」と語った。その他、男性陣の衣装はフェンディ、ジュエリーはダミアーニなどが参加しており、ファッション好きもたまらない。
映画は美しい雪景色のミラノのシーンから始まる。めったに雪がふらないミラノが、偶然にも大雪に見舞われた日に撮影されたのだという。そんな世界が絶賛した華麗なる映像美と今世紀最高のクラシック音楽家と讃えられるジョン・アダムズの音楽で贈る映画「ミラノ、愛に生きる」は、12月23日(金・祝)Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開予定。