フェンディ(FENDI)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク2日目の2017年2月23日(木)に発表された。今シーズン、フェンディのミューズとなったのは夜明けの街に佇む女性である。
シーズンを彩るのは、数々のジオメトリックパターン。オーストラリア・ウィーンのレンガ作りに着想を得たものから、18世紀のイタリアで生まれたペーパーデザイン、さらにはダフルFを筆頭としたフェンディを象徴する伝統的なグラフィックまでがデザインとして用いられている。ニットにはカットアウトとしてくり抜くにようにそれらを描き、ファーコートにはパッチワークの技法でエレガントに模様を添える。
シーズン全体は落ち着きがあり、かっちりとした印象。プリンス オブ ウェールズやヘリンボーンのウールで仕立てたスクエアショルダーのジャケットやコートが多く登場していて、すっきりとしたシルエットのパテントレザーのコートやファーコートと交わっている。
アウターと合わせたトップスやスカートなどは、シースルー素材やフレアなラインが取り入れられ柔らかいタッチ。サイドに切り込みを入れたシフォンブラウスは、前身頃のみをタックインしてバックスタイルをふんわりと。ノースリーブドレスも脇下をカットして、綺麗なAラインを作り出している。花刺繍を添えたオーガンザドレスやチュールのドレスは、布地が風にたなびき、より透明感が増しているようだ。
ほんのりと夜の香りを残すのは、パテントレザーのレッドブーツ。ほぼ全てのルックに起用されていてシーズンを象徴する存在となっている。ニューバッグは、ダブルハンドルのボックス型バッグ。フェンディアイコンの「キャナイ」「ピーカブー」なども新デザインと素材で展開されている。