ヴェルサーチ(VERSACE)の2017-18年秋冬ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッションウィーク3日目の2017年2月24日(金)に発表された。
数シーズン続いたスポーツテイストの流れは姿を消し、今季のヴェルサーチはテーラードとドレスのコンビネーションで成り立っている。会場には、平等を意味する「Equality」のボイスがこだま。相反するものを対峙をさせたシーズンピースをより印象的にみせている。
テーラードジャケットやロングコートは、ショルダー部分は張ったようにがっちり。反してウエストへかけては、砂時計のシルエットのようにシェイプされていて、1枚の洋服の上で、シルエットの強弱がドラマティックに描かれている。そういったマスキュリンな要素の強いウェアに、花柄・チュール・フリルといったフェミニニティを直球勝負でぶつけるのがユニークである。
また、ファーコートやシアリングジャケットなどのボリュームアウターには、Iラインのシースルードレス。ブラック&ホワイトのシックな色彩には、パンチの効いたイエローやレッド。そういった具合に、素材、フォルム、色彩などあらゆる面から両極のものをランウェイの上で出会わせ、ナチュラルに溶け合わせている。
エッセンスとしては、ストリートの影響が見受けられる。ドナテラからのポジティブなメッセージ、勇気を意味する「COURAGE」や絆・忠誠心を意味する「LOYALTY」、平等を意味する「EQUALITY」のロゴを配したニット帽を筆頭に、フーディートップス、デニムジャケット、ダウンコートなど。また、スプラッシュペイント調のビーズ刺繍や、スパンコールで描いた格子柄、ロープを張り巡らせたような幾何学模様など、手の込んだ装飾・パターンが揃っているのも特徴である。