スウェーデン・ストックホルム発時計ブランド「モックバーグ(MOCKBERG)」が日本上陸。2017年11月より時計のセレクトショップ「H°M′S′′ WatchStore」、アメリカンラグ シー(AMERICAN RAG CIE)を中心に展開をスタートする。
「モックバーグ」のウォッチは、「シンプル、無駄のないフォルム、そして機能的」の3つをキーワードにデザインされている。
文字盤から数字は排除され、並ぶのは12個のインデックスのみ。上品な佇まいの文字盤の上をインデックスと同色で揃えた針が進み、ゆっくりと時を刻んでいく。
ウォッチのバリエーションを豊かにするのは、「モックバーグ」こだわりのベルト。ブラック、ブラウン、そして染色していないオイルレザーの3種のレザーベルトと、ゴールド、シルバー、ブラックのメタルメッシュベルトを大小2サイズの文字盤と組み合わせた。ラインナップは「オリジナル(ORIGINALS)」「オリジナル ブラック(ORIGINALS BLACK)」「メッシュ(MESH)」と、小ぶりな「ペティット(PETITE)」「メッシュ ペティット(MESH PETITE)」の5つのシリーズだ。
「モックバーグ」を手掛けるのは、スウェーデン出身の女性デザイナー、エルヴィラ・エリクソン(Elvira Eriksson)。ファッションデザイン未経験のなか、わずか21歳で「モックバーグ」を立ち上げた人物だ。
”自分が欲しいと思ったものをデザインする”そんな素直な気持ちから生まれたウォッチは、ジュエリーのように華やかなデザイン。ゴールドやシルバーなどメタリックカラーが随所に用いられている。細やかなパーツも丁寧に磨き上げられているため、キラキラと輝き、見る角度によって表情が異なるのも嬉しいポイント。
女性のニーズに沿った”着け心地のよさ”が備わっているのも特徴だ。ダイヤルを挟むようにして取り付けられたこの2つのパーツが、ストレスのない軽い着け心地を生む。文字盤を少しだけ持ち上げ、腕の接触面積を抑えてくれるため、重さが軽減され、従来の時計が持つ”重い、動きづらい”といったストレスのない着用感を実現した。
日本展開に先駆け、「モックバーグ」のデザイナー エルヴィラ・エリクソンが来日。デザインの特徴やブランド立ち上げ当時のエピソードについて話を聞いた。
Q.はじめに「モックバーグ」のブランドコンセプトを教えてください。
「女性が作った女性のための時計」、これがモックバーグです。
ブランドをスタートするきっかけとなったのは、私がアメリカから1年間の留学から帰ってきたときのこと。持っていた洋服を全てアメリカに置いてきてしまって、帰国したときに新しい洋服やアクセサリーを購入しなくてはいけなかった。当時一番大変だったのは、時計を見つけること。身に着けたいと思う時計がなかなかなく、いいものはないかなと探していたんです。
その時、気付いたんです。時計は男性的なデザインが多いなって。どれもとても大きくて重い。ダイヤモンドがたくさんついているものもある。私はスウェーデン出身で、スカンジナビア文化のもと育ってきたので、ミニマリスティックであること、フェミニンであることを大切に過ごしてきましたから、従来の時計は自分のスタイルとは合わないなと感じました。
そこで、「女性のための時計を作ろう」と決心しました。時計って調べてみると、ほとんど男性のデザイナーが作っているんですよね。なぜ女性デザイナーが作っていないんだろうと疑問に思ったのも覚えています。
Q.決心してからは、どのようにブランドを作り上げていったのでしょうか?
まずは、時計のデザインを描くことから始めました。自分が美しいと思うものについて考え続けて、6ヶ月後、プロトタイプとなるファーストウォッチが出来上がりました。
そこからはとんとん拍子で。学校につけて行ったらみんなの反応がよく「どこの時計?」「この時計買えるの?」って聞かれて。驚きました。そこから時計の制作をオーダーして、学校の友達に売り始めたんです。数ヶ月後にはオンラインで発売をスタートさせました。
Q.自分のために作った時計がブランドになる、なかなか珍しい展開ですよね。
もちろん初めは、自分のためのウォッチを作ることが目的でした。当時はブランドをスタートするというプランは夢にも思っていなくて。でも、周りの反応を見て変わりました。なぜなら、私が綺麗だなと思うもの、欲しいと思うものが、他の人も同様に好きになってくれることに気付いたからです。