チノ(CINOH)は、Rakuten Fashion Week TOKYO 2020 S/S3日目となる2019年10月16日(水)に2020年春夏コレクションを発表した。
今シーズンのテーマは、シックなフレンチスタイルにいかに遊びを加えるか。シャツ・パンツ・ジャケットなど、定番服で構成させるミニマムなスタイルに、カラーや柄、シルエットで刺激を加え、個性豊かな脱ベーシックスタイルを作り出したという。
インスピレーションとなったのは、パリジャンがサラリと巻いたスカーフや、モノトーンルックを極めたココ・シャネルのスタイル。そこに、バスクシャツやセーラーといったマリンテイストも融合させて、春夏らしい軽やかなフレンチスタイルを作り出した。
定番の白シャツは、今季はコンパクトなサイズで展開。超長綿を取り入れたこだわりのファブリックでシャツを仕立て、キレイなフォルムを保ったまま、いつもと違ったディテールをプラスした。胸元やアームラインにもう一枚布をかませると、立体感や広がりが生まれ、白シャツがドレスのような華やかさを持つようになる。
メンズライクなパンツのセットアップやロングジレなどには、パールボタンをあしらって女性らしさを添えた。通常よりもちょっと多いボタンの装飾は、まるでアクセサリーのようにきらめきを添える。
ココ・シャネルが生んだ“シャネルジャケット”の要素を落とし込んだロングコート。袖口、襟元のアイコニックなラインディテールはそのままに、ガウンコートのスタイルに変形させた。フレッシュな空気を纏った新アウターは、洗いをかけた風合いのよいリネンで仕上げることで爽やかに生まれ変わっている。
リネンを筆頭に、今季は軽やかな素材を厳選。オーガンジー加工を施したコットン、シルキーな印象の薄手ナイロンなどが起用されている。
印象的に差し込まれたのは、オリジナルのスカーフ柄だ。ストライプや格子柄を組み合わせて仕上げた表情豊かなモチーフは、シルクスカーフとしてだけでなく、ポンチョ風のシャツやスカートになっても登場している。
そして、フランスの国旗を想起させる、大胆な色使いも印象的。赤、白、青のトリコロールカラーは鮮やな発色で、ピンタックパンツやダブルジャケットを染め上げるだけでなく、タイダイ模様になってドレスにも彩りを添えている。