プラダ(PRADA)の2020年秋冬ウィメンズコレクションが、イタリア・ミラノで発表された。シーズンテーマは「シュール グラマー(SURREAL GLAMOUR)」。
今シーズンのプラダは、女性の強さにフォーカス。パワーショルダーのテーラードジャケットやアクティブなスポーツウェアを通じて、自身のアイデンティティと多様性を尊重し、現代を力強く生き抜くパワフルな女性像を描き出していく。
コレクションはパワーショルダーのテーラードジャケットやボリューミーなファージャケットからスタート。ウエストにベルトを締めることで生まれた砂時計のようなシルエットはボディラインを強調するものであり、マスキュリンなウェアや身体を覆い隠すような洋服に、女性が持つセンシュアルな魅力を与えている。
ショー中盤は、スポーティーなラインを走らせたトップスや、ふっくらとしたナイロンのパデットジャケット、メッシュ素材のワンピースなどアクティブなピースが席巻。透け感のあるシースルードレスに、タイトなスパッツ&ブラトップをレイヤードするスタイルも散見された。
コレクションに躍動感をもたらすのは、ゆらゆらと揺れ動くディテール。繊細なフリンジを幾重にも重ねたロングコートや、プリーツを一つひとつ切り離したかのようなスカートが、ルックに動きをもたらす。ウェアだけでなく、バッグやシューズにもフリンジが多用され、存在感を放っていた。
フィナーレに向かって現れたのは、女性を象徴するフラワーモチーフ。光沢感のある漆黒のテキスタイルの上に咲くその花々は、どこかミステリアスでエキゾチックな魅力を秘めている。この花は今シーズンのステージにも印象的に描かれており、ゲストはまるで上階から中庭を覗き込むようにしてランウェイを歩くモデルたちに視線を注いだ。