アニオナ(AGNONA)の2020-21年秋冬ウィメンズ&メンズコレクションが、2020年2月22日(土)、イタリア・ミラノで発表された。
今季、クリエイティブディレクターのサイモン・ホロウェイがインスピレーション源にしたのは、90年代半ばのエレガンスとミニマリズム。国際的なアートフェア「フリーズ・アートフェア」で、ジョーダン・ウォルフソンの作品に描かれていたジョン・F・ケネディ Jrと妻キャロリン・ベッセット・ケネディのカップルにヒントを得て、洗練されたモダンなスタイルを作り上げていく。
ウィメンズからスタートしたファーストルックはまさにキャロリンをイメージした今季の象徴的なスタイルと言える。シアリングとスエードで構成されたダブルフェイスのピーコートは、ラウンドシェイプのデニムとコーディネート。贅沢な素材感のキャメルカラーとインディゴブルーのコンビネーション、そして洗練されたシルエットが、リュクスでありながらエフォートレスなムードを生み出している。
ベアトップドレスには、フロントに上品な光沢をまとったレザーを、バックにやわらかなニットを用いて。ラグジュアリーなマテリアルの魅力とストラップレスのタイトシルエットを融合させることで、官能的でありつつもモダンでクリーンな印象に仕上がった。
ランウェイで同時に発表されたメンズコレクションは、2000年の休止以来20年ぶりに復活したもので、サイモン・ホロウェイが初めて手掛けるメンズコレクションとなる。メンズもアメリカのファッションスタイルを着想源に、正統派なアイビールックにヨーロピアンエレガンスを加えた、ひねりのあるプレッピースタイルを完成させている。
太めに編み込んだブラウンのケーブルニットはデニムパンツにタックインしてスマートに、足元にはカシミアのケーブルソックスローファーを組み合わせて。カシミアで仕立てた気品あふれるグレーのダブルブレストコートには、濃紺のタートルネックを差し込んでいる。いずれもトラディショナルなアイビールックをベースに置きつつ、素材やカラー、コーディネートでヨーロッパ流の上品なムードをプラスしている。