ランバン(LANVIN) 2020年秋冬ウィメンズコレクションが、2020年2月26日(水)フランス・パリにて発表された。
今季クリエイティブディレクターのブルーノ・シアレッリは、創設者のジャンヌ・ランバンがメゾンを作り上げた歴史を、時空を超えて表現するアプローチを試みた。メゾンを代表するモチーフを現代に再解釈した、女性のためのワードローブが展開される。
例えば、今季を象徴する絵柄して登場したのは、1949年フランスの詩人であり作家のルイーズ・ド・ヴィルモランとランバンのコラボレーションによる2つの作品のモチーフ。
表現力豊かなカリグラムでイラストのように描かれたモチーフは、フレッシュなショート丈のドレスにオン。一方パリの風景を切り取ったかのような水彩画は、フェザーやシルクでラグジュアリーに表現され、キャンバスに見立てたアイボリーのジャケットの上でみずみずしい色彩を放っている。
レディ トゥ ウェアの衣服自体には、メゾンの歴史を作り上げたエッセンスをふんだんに詰め込んで。シルエットは、1920年代から1930年代のメゾンのスタイルを踏襲し、女性らしさ溢れるしなやかなラインを意識。また今季の特徴でもあるフリルをたっぷりとあしらったスカートの裾は、メゾン設立時に提案された、歴史深いエッセンスでもある。
コレクションの中では、ショート丈の斬新なフロントから後部に掛けて優雅なトレーンが流れるドレススタイルへとアップデート。空気のように軽やかなテキスタイルで仕立てることで、現代へとブラッシュアップされた柔らかな女性像を描き出している。
パレットは、ランバンの展開するコスメを着想に、パウダーブルーやブラッシュピンク、ボルドー、ルージュ、ローズミディなど、女性を美しく引き立てるカラーを取り入れた。同時に展開されたメンズウェアも同様に起用され、メンズ&ウィメンズの要素がバランスよくミックスしたスーツスタイルを提案している。
こうしたメゾンのコスメティックから生まれたアイディアは、アクセサリーにも反映。ドレスルックと合わせられた小振りのパーティーバッグは、大きめの口紅とルージュコンパクトの形をモチーフにしたもの。またジャンヌ・ランバンが愛したユニークなインテリアからもインスピレーションを得て、動物が家具に変身するジュエリーもアクセントに取り入れられていた。