セリーヌ(CELINE) 2020年秋冬メンズコレクションが、2020年2月28日(金)にフランス・パリで発表された。ウィメンズとの合同ショーとなる。
ブルジョワスタイルのムードを2019年秋冬以降引き継いでいるウィメンズと連動し、今季はメンズコレクションもクラシカルな着こなしを提案。ひだ飾りのついたジャボ、蝶ネクタイ、スカーフと、首元にシックな要素をプラスしながらも、デイリーウェアとしても楽しめる洗練されたジャケットスタイルが主流となっている。
こうした一連のジャケットスタイルは、細身のシルエットと、上質な素材の表情を引き立てるブラックをメインに。タキシード、ナポレオンジャケット、ロングジャケットなどオーセンティックなアイテムを揃えながら、そこにはエディのコード=ロックの要素を取り入れた、モダンなアプローチも見て取れる。
例えばクラシカルなジャボ付きのシャツと組み合わせたタキシードは、エッジを効かせたレオパード柄で登場。またピークドラペルのドレッシーなブラックジャケットスタイルには、胸元で大胆にカットしたボーダー柄トップスをミックスした。本来出会うはずのないクラシカルとロックの要素が、計算されたバランスで1つのルックで交じり合い、モダンな着こなしへと昇華させているのはメゾンならではの成し得る技だ。
終盤に登場したのは、刺繍入りのシアートップスと組み合わせたジャケットスタイル。クチュールの繊細なテクニックを感じられるそのトップスは、男性の色気を引き出すドレッシーな表情が印象的。レザー仕立ての上品なジャケットと組み合わせることで、新たなるエレガンスを生み出すのであった。