日本の職人の手仕事から生まれる革製品が注目を集めている。東京・足立区に本店を構える土屋鞄製造所は、鞄・小物を中心にオリジナルブランドの皮革製品の企画、製作、販売を手がける創業48年の鞄工房だ。1965年の創業時は、ランドセルを専門に作る小さな工房だった。
革という素材の魅力を熟知した職人により丹念に作られる土屋鞄製造所の製品は、「作り手の見える鞄づくり」「日本の職人の手づくりで、長く使える鞄」を信条に日々生産され、特に素材には気を使っており検品も厳しい。また鞄としての完成形となった時の革の素材や組織を含めて、いかに丈夫であるか、また美しく品があるかにこだわった鞄づくりを目指したブランドだ。
購入者が納得し、満足して製品を選べるよう、ほぼ全てのシリーズにおいて無料で革見本を請求をすることができる独自のサービスを設けている。実際に触れて質感を確かめられる革見本の試供は「何よりも、使う人に寄り添う鞄であるかを重要視する」土屋鞄製造所らしいアプローチだ。
長く使うことによって変化や思い出、愛着が生まれるという革の特性を楽しんでほしいと考え、製品づくりから販売に至るまでのすべてのプロセスに、そのポリシーは一貫して落とし込まれている。ユニセックス、メンズ、ウィメンズと老若男女問わず愛用できる製品ラインナップも、ファンが多い魅力のひとつ。
左から)トーンオイルヌメ ショルダー、ブライドルスリムダレス
定番のコンセプトシリーズであるトーンオイルヌメシリーズのような、革のエイジングを楽しめるプレーンなアイテムから、メンズ向けのブライドルシリーズやウルバーノシリーズのような、イギリスやイタリアの伝統的で高品質な素材と堅牢でスタイリッシュなデザインでビジネススタイルをランクアップさせる鞄まで幅広く展開。
シンプルながら、革、金具、裏地、縫製など素材を含め細部へのこだわりがたくさん詰まったデザインには、使い手を満足させるための日本のモノづくりらしい"気遣い"が随所に込められている。そういった小さくても堅実な点の積み重ねが説得力に富んだ製品を生み、買う人や使う人を感動させる理由。販売においても、東京・足立区にある本店には工房が併設されており、作り手の顔を見ることができる店舗づくりに。職人たちの鞄づくりを実際に目にすることができる店内は、製品を通じて作り手と使い手とが生きた交流を持つことができる特別な空間だ。
”作り手の見える”をモットーに職人の鞄づくりはもちろん、その日常の風景まで公式Facebookで紹介。これが多くのファンの心を掴み、現在、17万人以上のファン数を抱えるまでに至った。ファンからの反響も多い。若手とベテランが作業する風景が紹介されると、「こうして技術や伝統が受け継がれていくんですね」「ベテランの技を盗むワケですね」「働きたい職場だなぁ。伝統は受け継がれていくんですね」と多くの人々に投稿がシェアされていく。
公式Facebook より- 「今日も、若手とベテラン、向かい合わせで黙々と作業中です」
この人気に土屋鞄製造所の担当者は次のように話した。
「一見シンプルな製品の中には、作り手のこだわりがたくさん詰まっています。それらをお伝えするのはなかなか難しいのですが、製品を手にした方が、使って、満足して、感動してくださることを目指してやっています。特にFacebookの場合は、土屋鞄として大切にしていることや、日々おこなっている”モノづくり”について共感してもらいやすい場なのかもしれません。モノづくり同様、日々の積み重ねで、一つ一つ試行錯誤でやっています。」
人気の秘密と日本で育ったモノづくりの魅力を知るには、実際に革製品や鞄に触れて確かめるのが一番だが、こだわりの詰まった公式ウェブサイトや公式Facebookでも十分感じることができる。ウェブサイトからは革見本の請求をすることもできるので、是非一度訪れてみてほしい。
■土屋鞄製造所 公式ウェブサイト
URL:http://www.tsuchiya-kaban.jp/
■公式Facebook
URL:http://www.facebook.com/tsuchiyakaban