トッズ(TOD'S)は2021-22年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
2020-21年秋冬シーズンよりトッズのクリエイティブ・ディレクターに就任したヴァルター・キアッポーニは、常に新しい視点でクリエイションを続ける。コレクションを紹介するムービーに登場する、“Breaking the rules,I act gently.(優しく振舞いながら、ルールを破る)”という言葉が表すように、キアッポーニは既存の洋服たちの原型をリスペクトしつつ、新たなイメージを持つ洋服たちを作り上げた。
コレクション全体を通しての特徴となるのが、トラディショナルなクチュールとモダニズムを融合させている点。長く人々に愛され続けてきたクラシックなファッションアイテムにモダンなディテールを掛け合わせて、まさに“温故知新”を体現するように、洋服たちにこれまでにない表情を生み出している。
例えばレザートリムのトレンチコートは前で結べるようなデザインにすることで、新鮮なスタイリングを実現させる。首元のラッフルはケープの様に方のラインを形成し、既存のトレンチコートが持つカッチリとしたイメージとは逆に、ゆったりとしたリズムがシルエットの上で刻まれる。
女性的な曲線美を描いたアウトラインも今季のクリエイションのポイントといえよう。全体的にスリムかつウエストをシェイプさせたアウターはその好例で、タイトドレスのようなラインがエレガンスなムードを醸成させる。
アクセサリーやシューズ類にもキアッポーニの意匠はふんだんに盛り込まれた。サイドやフレーム全体にレザーを施したサングラスや、鮮やかなカラーのチャンキーなヒールローファーなど、ユニークな試みを随所に反映させた。
また、バッグもアイキャッチな構造のモデルが多数。シープスキンや光沢のあるレザー、コントラストの効いたシェルを組み合わせた「オーボエバッグ」や、素材をそのままカッティングした「T タイムレス バッグ」などは、ビッグなサイズでインパクト大。大きなフラットチェーンモチーフをあしらった小さなショルダーバッグ「ケイト」もアイコニックな存在だ。