企画展「版画の見かた ─技法・表現・歴史─」が、東京の町田市立国際版画美術館にて、2021年9月25日(土)から12月5日(日)まで開催される。
木版、銅版、石版、孔版など、版画にはさまざまな技法があり、それぞれの技法の表現を活かして、版画家は多種多様な作品を手がけてきた。そのため、使われる版や道具、そして完成までの制作過程を知ることで、版画作品をより深く楽しむことができる。
企画展「版画の見かた ─技法・表現・歴史─」では、町田市立国際版画美術館の所蔵作品のなかから、版画ならではの鑑賞ポイントをもつ作品約130点を展示。アルブレヒト・デューラーやパブロ・ピカソ、棟方志功をはじめ古今東西の版画作品を、技法・表現・歴史に着目しつつ紹介する。
第1章は、版画の技法に着目。版画は、印刷の仕組みに応じて、凸版・凹版・平版・孔版の4つの「版形式」に分類され、さらに版の素材や道具の違いから、木版・銅版・石版・スクリーンプリントといった「版種」に分けることができる。本章では、レンブラント・ファン・レインや三代歌川豊国らの作品を通して、版形式と版種ごとに多彩な技法を紹介する。
第2章のテーマは、版画の技法から生まれる多様な表現。点や線、階調、そして色彩といった絵の構成要素に着目して版画の表現を紹介するとともに、肖像や風景などの主題ごとに各版種の作品を比較することで、版画の多彩な表現の世界に光をあてる。
第3章では、信仰や記録といった版画の特質に着目することで、古今の版画のつながりを紹介。《阿弥陀如来坐像摺仏》や《キリストの昇天》といった仏教・キリスト教の作例と現代作家の作品の対照を通して、版画の見かたの可能性を探る一方、さまざまな情報を図像化して広げることができる版画の記録性にふれつつ、町田市立国際版画美術館の「蔵」としての役割も紹介する。
企画展「版画の見かた ─技法・表現・歴史─」
会期:2021年9月25日(土)〜12月5日(日) 会期中に一部展示替えを実施
会場:町田市立国際版画美術館 企画展示室1・2
住所:東京都町田市原町田4-28-1
休館日:月曜日
開館時間:平日 10:00〜17:00 / 土・日・祝日 10:00〜17:30
※入場は閉館30分前まで
観覧料:一般 800円(600円)、大学・高校生 400円(300円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※初日9月25日(土)と文化の日11月3日(水)は入場無料
※シルバーデー(毎月第四水曜日)10月27日と11月24日は65歳以上で入場無料
※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)、精神障がい者福祉手帳の所持者と付添者1名は半額
※状況によって会期などは変更となる場合あり(来館前に美術館ホームページやSNSにて最新情報を確認のこと)
【問い合わせ先】
町田市代表電話
TEL:042-722-3111