ローブス&コンフェクションズ(robes&confections)は、2022-23年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
今季は、2022年春夏シーズンに続いて“強さ”にフォーカス。「より力強い表現にするには?」という問いを絶えず続けることで、現代に立ち込める怒りや不安、迷いを全て創作に還元している。
象徴的なのは、鮮烈なネオンカラーのジオメトリックパターンやペイズリー模様のテキスタイル。手描きで緻密に描き込まれた幾何学的な模様をデジタル処理し、あえて機械的に転写することで、温度の無いクールな発色と表情を引き出した。意味や風合いはプリントを通してフラットになり、モチーフの鮮明さのみが浮き彫りになることでむしろ存在感を際立たせている。
ラインナップは、襟や袖を極端に大きく仕立て、丸みを帯びたシルエットに仕上げた中綿コートや、しなやかな生地のドレープに沿ってサイケデリックさが際立つシャツジャケット、スカート、タックパンツなど。また、綾織の生地に70年代風のリングチェーンパターンをプリントしたセットアップもまた、独特の華やかさと落ち着いた温度感を併せ持ったピースとなっている。
また、オレンジやブルー、イエローなどの蛍光色を単色で用いたピースも目を引く。高品質なウール「スーパー120's」を用いたウールジャージーのテーラードジャケットは、生地特有の柔らかさを生かしながら仕立てた端正な佇まいが魅力。凛とした雰囲気がありつつも、流れるようなしなやかさを備えている。分量感のあるドレープがエレガントなバルーンパンツや曲線的なフォルムのホールガーメントニットなど、形の柔軟さと鮮やかな色彩が呼応し合うかのようにして躍動する様子が印象的だ。
ローブス&コンフェクションズの大きな特徴ともいえる上質でコンフォートな素材使いも見逃せないポイント。上質さに加え、ケアの簡単さや使いやすさにもフォーカスすることで、より日常的に着用しやすい機能性を備えているのが近年の傾向となっている。
例えば、ウールメルトン素材には雨・風や油による汚れを防ぐ特殊な加工を施し、強撥水仕様に。肌触りなめらかなウール カシミヤのホールガーメントニットトップスや、へリンボンジャカードのジャージー素材などは一見繊細な扱いが必要にも思えるが手洗いが可能だ。ウールジャージーのジャケットも、防縮加工を施すことで手軽に洗濯ができる仕様に仕上げている。