京王電鉄およびJR東日本が主体となる新宿駅西南口の再開発計画が始動。工期は2023年度から2040年代までとされており、南街区が2028年度までに完成する予定だ。
新宿駅西南口地区の再開発の計画地は、小田急電鉄および東京地下鉄が主体で進める新宿駅西口地区の再開発計画に隣接。現在、京王百貨店 新宿店とルミネ新宿 ルミネ1が位置する場所、および甲州街道を挟んで新宿バスターミナルに隣接する場所が該当する。
築50年以上の建物の老朽化、ならびに新宿の駅の構造が複雑でわかりにくいなどの課題から、今回の再開発による駅ビルの建て替えを契機として、駅、駅前広場、駅ビルを一体的に再編。まちを繋げる東西南北の重層的な歩行者ネットワークと地下・地上・デッキ階を繋ぐ動線の整備、にぎわいの施設の創出、宿泊施設の導入による観光拠点の整備などに取り組み、新宿エリアを活性化する“新宿グランドターミナル”を目指す。
現在、京王百貨店 新宿店およびルミネ新宿 ルミネ1が位置する場所を北街区、甲州街道を挟んだ場所を南街区とし、両街区を歩行者デッキで繋げる。北街区のビルは、地上19階、地下3階建てで延床面積は141,500㎡の予定で、中には店舗・宿泊施設・駐車場などが入るという。一方、南街区のビルは地上37階、地下6階建てで店舗、宿泊施設、事務所、駐車場などが入居予定だ。
歩行者ネットワークの拡充においては、新宿駅西口と東口を繋ぐ東西デッキの新設、さらに南北街区を繋げる歩行者デッキだけでなくサザンテラスへも繋がる南北動線の新設に加え、西口駅前広場と東口駅前広場を歩行者優先へと再編。同時に、都道新宿副都心街路第1号線の整備と新宿西口・南口・東口駐車場の車路整備も行う。
また、新宿駅西口地区の再開発と連携することで、より魅力的な新宿グランドターミナルを実現。その中心となる設備として、南北約400mに渡る回遊空間「スカイコリドー」が誕生予定だ。緑が溢れる開放的な広場空間と屋内のにぎわい施設・宿泊施設が一体的につながるような場を提供する。
また、北街区ビルの2階、5階、9階には新宿駅西口地区と接続する「新宿テラス」も整備。特に5階は、開放感にあふれた4層吹き抜けのテラスとなる見込みだ。
小田急電鉄および東京地下鉄が主体となる新宿駅西口地区の再開発計画では、地上48階・地下5階、高さ約260メートルを誇り、中低層部に商業機能を備える高層ビルが誕生。竣工は2029年を予定している。なお、同再開発に向けて2022年9月末には小田急百貨店 新宿店本館の営業を終了する。
新宿駅西南口地区開発計画
住所:東京都新宿区西新宿1丁目および渋谷区代々木2丁目各地内
工期:2023年度~2040年代
■南街区
工期:2023年度~2028年度
階数/最高高さ:地上37階、地下6階/GL+225m
用途:店舗、事務所、宿泊施設、駐車場 など
■北街区
工期:~2040年代
階数/最高高さ:地上19階、地下3階/GL+110m
用途:店舗、宿泊施設、駐車場 など