ピップエレキバンを手掛けるピップは、初のファッションコレクション「TOKYOコリナイ・コレクション Presented by ピップエレキバン(以後「コリナイ・コレクション」)」を開催。文化服装学院の学生による＜未来の“肩がこらない服”＞を東京で発表した。

「コリナイ・コレクション」とは？

ピップエレキバン発売50周年を記念して始動した、コリについて考える様々な機会を提供するプロジェクト「コリナイ・プロジェクト」。「コリナイ・コレクション」は、その一環として実施されるピップ初のファッションコレクションだ。文化服装学院の学生約80名から審査を経て選ばれた5名が＜未来の“肩がこらない服”＞を制作した。

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ファッションプレスでは、デザイナーとして参加する文化服装学院の学生や、監修を行う人間工学博士・下村義弘の話を交えながら、第1回、第2回と連載形式で「コリナイ・コレクション」を紹介してきた。ついに、迎えた発表会では個性豊かな＜未来の“肩がこらない服”＞全5ルックが披露された。

なお、作品のお披露目の前には、「コリナイ・コレクション」のプロジェクトムービーが公開され、日本人の7割以上が肩コリに苦しんでいるという衝撃的なデータや、「コリナイ・プロジェクト」発足の経緯、“コリを解決するには重力からの解放がポイントとなる”という人間工学博士・下村義弘の話などが紹介された。

＜未来の“肩がこらない服”＞遂に公開！

■髙橋知優「変幻自在～生き生きと過ごせる世の中を～」

広々としたステージに最初に登場したのは、腕や膝などの間接部分にファスナーがあしらわれたトラックジャケット。“身体の不自由な人でも、過ごしやすい衣服の提案をしたい”という強い思いからデザインされた作品だ。ラグランスリーブや立体裁断が応用されているのもポイントで、着ると肩が自然と後ろに引かれ、肩が凝る要因とされる猫背や前屈みなどを防いでくれる。

また、スマートフォンを見るときの姿勢が肩が凝る要因の一つになっていることにも着目し、首元のリブは固めに設定。さらに、視覚的にも筋肉がリラックスできるよう、ベースカラーにはナチュラルなグリーンを採用した。ステージ上では、オーディションで選出されたモデル・鈴木克哉が椅子に座ったり腕を上げ下げしたりと様々なポーズを披露し、どんな体制であっても着心地が良いことを身体全体を使って伝えた。

■As「Light」

続いて披露されたのは、肩への負担を物理的に解放させることをテーマに制作された作品「Light」。光沢感のあるシャツのスリーブ部分に“風船”を取り付けた、遊び心溢れる一着だ。カラーは、“軽さ”を連想させるパステルカラーをチョイスし、目からの負担軽減も叶えた。

そんな「Light」を着用したのは、ピップエレキバン50周年アンバサダーであるAKB48の倉野尾成美。随所にドレープを効かせたリラクシングなシャツを纏いながら、軽やかなステップを踏んだ。

■Choi「シャボン玉」

「シャボン玉」は、“ふわふわと宙に浮かぶシャボン玉”がそのまま服になったようなワンピースを作ることで、肩への負担軽減に挑んだ作品。ヘッドピースも制作し、全身で楽し気なシャボン玉の世界観を表現しているのも魅力的だ。

素材は、透け感のあるオーガンジーや風船などをセレクト。着用者はもちろん、見る人にもシャボン玉ならではの“浮遊感”を楽しんでもらうことを試みた。“シャボン玉”のワンピースを身に纏ったモデル・穂木の香は、作品の艶めく素材感を余すことなく伝えられるよう、回ったり手を動かしたりしてポージングを決めた。