――第一印象としてカフカさんはカッコよくてクール。そう言われることが多いですか?
ありがとうございます。やっぱりドラム叩きながら歌っているとこともあって、強そうなイメージだとか、カワイイよりはカッコいいというイメージがあるんだと思います。カッコいいと言われるのは嬉しいですね。カッコいいと思われたいっていうのが昔からあるので。
――お名前の由来を聞いてもいいですか?
カフカっていうのが、チェコ語で「コクマルガラス」っていう烏の一種なんですね。コピーライターの方につけてい頂いた名前なんですけど。私がいつも黒服ばかり着ているし。なんとなく、性格やイメージが烏っぽいところがあったみたいです。
――自分で気に入っていますか?
そうですね。いくつか案があった中でもしっくりきましたね。
――最近の活動のことを聞きたいのですが、1月29日には新しいシングルをリリースされますね。
4枚目のシングルなんですが、初めての両A面で。1曲が「我が儘」という曲でロッカバラードです。アルバムを9月に出していて、その中にはミディアムバラードなども入っていたんですが、リードトラックとしてバラード系を出すのは初めてで、今までの曲調とは少し違います。また新たな一面を見ていただけるのではないかと。もう1曲は「Miss.ミスミー」っていう曲なんですけど、これはもうライブで盛り上がれそうな私らしいロックな曲で。この2曲のうち、「我が儘」はNHKの『花咲くあした』というドラマの主題歌に採用していただきました。
――カフカさんらしい、他にはない「ドラムボーカル」という新しいスタイルがどのようにして生まれたのかを教えてください。
もともとずっとドラムだけを叩いていたんです。色々と音楽活動していく中で、現在のプロデューサー陣ふたりに出会って「歌を歌ってみないか」と言われて。
で、歌を歌い始めて、色々話がまとまりだして、名前も決まって……シシド・カフカとしての武器はなんだろうねという話になった時に出たのが、「やっぱりドラムが叩けるんだから、ドラム叩きながら歌えば?」っていうのがお酒の席の笑い話だったんですよね。「絶対そんな辛いこと無理ですから!やりたくないですよ(笑)」くらいの話だったんですけど。
でも最近は見ないスタイルでしたし、ノーばかり言っていたもしょうがないので、一回やってみるかとやり始めて。それでライブで音を出してみた瞬間に、「あっこれだ!」ってチーム全体がしっくりきたんですね。そこからブラッシュアップして今の形になりました。
――ドラムを最初に叩き始めたのはいつですか?
ドラマーになろうと決めたのが10歳のときで。小学校4年生でした。そして叩き始めたのが14の時です。
でも、歌を歌い始めて少ししてから一回ドラム叩くの止めちゃいました。歌だけに集中しないと、歌が本当に成長しないなと思って。そういう時期が何年かありました。
――それは、デビュー前のこと?
そうですね。デビューが決まってその前の準備段階の時代に。シシド・カフカという名前が決まって、プロデューサーたちから、ドラム叩きながら歌えよっていう話が出たときにも、「もう何年も叩いてないから厳しいと思います。無理ですよ」と一旦はお断りしたんですけどね。
――そんなブランクがあったとは信じられません。
そうですか? ドラムボーカルというスタイルでやってみようかってなって話になって、たった3ヵ月後にライブをブッキングしてしまって。この短期間の練習で30分のステージがこなせるようになるのが(デビューの)最低条件で。その日のライブは散々だったんですけど(笑)。テクニカルな問題や体力的な問題もありつつ……。いろいろ課題はあったんですけど、全員がこれはイケるなってしっくりきて、そこからまた死ぬ気で練習するっていう。
――チャレンジとそこからの努力の積み重ねで、今のスタイルが確立されているわけですね。
そうですね。本当に今、がむしゃらですからね。