緑豊かな森の中にある花火工場・帯刀煙火店は、町の再開発により立ち退きを迫られている。帯刀敬太郎は、4年間そこに立てこもり、蒸発した父に代わって幻の花火と呼ばれる「シュハリ」を完成させるため花火作りに没頭していた。一方、東京で暮らす幼馴染のカオル。過去に起きたある事件をきっかけに地元を離れていたが、立ち退きがいよいよ明日に迫る中、帯刀家を訪れる。2人は再び出会い、失われた花火の秘密に迫るため驚きの計画を企てる。その鍵を握るのは美しい青色の顔料「花緑青」だった。
映画『花緑青が明ける日に』は、土地立ち退きの強制執行が迫る創業330年の花火工場で育った3人の若者たちと、幻の花火をめぐる2日間の物語。監督は、日本画家としての活動のほか立体や映像などの創作を行う四宮義俊。萩原利久、古川琴音がW主演を務める。