昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのかーー。戦争の時代に生きた若者の長く忘れ去られた真実の記録。
武田一義による漫画「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」を原作とするアニメーション映画。1万人中たった34人しか生き残れなかった、地獄のような戦場ペリリュー島で、若者たちは何を思い、生きたのか、その壮絶な戦いを描く。監督は、本作が初のアニメ映画監督となる久慈悟郎。制作はシンエイ動画と冨岳がタッグを組む。原作者の武田一義が監修をつとめ、西村ジュンジとともに共同脚本を手掛けている。