「一人で遊ぶのも悪くないかも…」と公園で遊ぶ子どもたちを見ながら、片隅でビー玉遊びをしている主人公の少年・ドンドン。彼に寄り添っているのは年老いた犬のグスリだけだ。新しいビー玉が欲しくて文房具屋に行ったドンドンは、店主のおじいさんからビー玉の代わりにあめだま一袋を買うことになる。家に帰って色とりどりのあめだまから1粒選んで口に入れると、どこからか自分の名前を呼ぶ声が聞こえ始める。やがて不思議なあめだまのおかげで心の声が聞こえるようになった彼。あなたは誰の声を聞いてみたいだろうか?
短編アニメーション映画『あめだま』は、ペク・ヒナによる児童書「あめだま」「ぼくは犬や」の2作品を原作に東映アニメーションが映画化した、フルCGアニメーションの短編作品。コミュニケーションを取るのが苦手な主人公・ドンドンが、不思議なあめだまを通じて心の声が聞けるようになり、他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えることができるようになる過程を描いている。
監督は西尾大介、プロデューサーは鷲尾天が務め、「ふたりはプリキュア」シリーズ以来の再タッグとなる。アニメーション制作はダンデライオンアニメーションスタジオが行い、CGスーパーバイザーの清水剛吏やアートディレクターの江場左知子をはじめとする精鋭クリエイターと共に、緻密なCG表現と独創的なビジュアルで2000年代初めの韓国の情景を丁寧に再現した。また、『あめだま』は第97回アカデミー賞 短編アニメーション部⾨にノミネートされた。