アンダーカバー(UNDERCOVER)の2015年春夏メンズコレクションは、70年代のNYにおけるロックシーンの雰囲気と、現代のポップな要素を融合させた。
まず目を引くのは、当時のパンクシーンを代表するバンドであるテレヴィジョン(Television)のアルバムジャケットを用いたアイテムだ。『マーキー・ムーン(Marquee Moon)』や『アドヴェンチャー(Adventure)』のジャケットが大きく、フーデットコートやブルゾン、トップスなどに描かれているほか、楽曲の歌詞もプリントされている。
ハイテク素材「テトラテックス」を用いたアウターにも注目したい。耐水性と通気性を兼ね備えた機能的な生地は、あえてチェスターコートなどに使用。ポップなギンガムチェックにしたり、ボタンをレザーにしたりと遊び心を加えて仕上げているのが特徴だ。
その他にも今季はチェック柄が多用されている。「SEE NO EVIL」というメッセージがあしらわれたプルオーバー、ブルゾン、ライダースジャケットなどのタータンチェックのアイテムのほか、ハイテク素材のコート同様、ギンガムチェックはシャツ、ノーカラーシャツなどで展開。
パンツは至ってタイトなものが中心で、ブロークン加工されたラムレザーのパンツ、横方向にパッチワークされたものなどが揃う。その他、レザーやコットンリネンのハーフパンツなどアクティブな印象のアイテムも。
個性的なシューズも見逃せない。つま先にメタルをあしらったスウェードブーツや厚底ローファーや、“Chaos”と“Balance”の意味深な単語が左右にプリントされたレザーシスニーカーなど、インパクトのあるものばかり。またヴィヴィッドなフレームのサングラスも、コーディネートのアクセントになっていた。