展覧会「Land-scape—お持ち帰りできる風景」が、東京の慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)にて、2024年10月7日(月)から12月6日(金)まで開催される。

複製技術と風景

人々は古来、風景を楽しむためにさまざまな場所へと足を運んできた。また、中世以降は、書物、版画、写真などの複製技術を用いて、風景を記録し、再構築することを続けている。

ヨーロッパでは中世末期、写本の暦を装飾する「月暦図」に、風景がモチーフとして描かれるようになった。その後、17世紀のイタリアでは、自然の景観に廃墟などを配置した「理想風景」が描かれ、イギリスやドイツのグランド・ツーリストによって熱心に求められた。19世紀のイギリスでは、観光旅行が大衆へと浸透してゆき、当時発明されたばかりの写真技術によって、観光名所や景勝地の風景が気軽に入手できるようになった。そして19世紀後半には、名所風景は葉書という形態で世界中に広まってゆくこととなる。

展覧会「Land-scape—お持ち帰りできる風景」では、中世ヨーロッパの写本装飾から、近代旅行記が伝える異国の風景、理想風景とグランド・ツアー、葉書まで、描かれた風景の展開を紹介。写本や稀覯本(きこうぼん)、版画、写真、絵葉書などを展示する。

展覧会概要

展覧会「Land-scape—お持ち帰りできる風景」
会期：2024年10月7日(月)～12月6日(金)
会場：慶應義塾ミュージアム・コモンズ
住所：東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学三田キャンパス 東別館
開館時間：11:00〜18:00
休館日：土・日曜日(10月19日(土)、11月23日(土・祝)は開館)、祝日、10月21日(月)、11月25日(月)
入場料：無料

【問い合わせ先】
慶應義塾ミュージアム・コモンズ
TEL：03-5427-2021