3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)の2025年春夏コレクションが、ニューヨークファッションウィークにて発表された。テーマは「メモリーズオブジョイ(MEMORIES OF JOY)」。
ブランドの誕生20周年を記念する2025年春夏コレクション。「メモリーズオブジョイ」と題した今季は、デザイナーが感じた喜びを随所で表現。ニューヨークへ降り立った際の喜び、初めて作ったパンツに足を通した時の喜び、デビューを飾った2005年秋のプレゼンテーションにて感じた喜びなど...。20周年を機に、初心に帰りあの頃の喜びに思いを馳せることが多くなったというフィリップ・リムは、ブランドが得意とするクリーンさや、カジュアルでフェミニンな表情は継続しつつ、多彩な素材、モチーフ、色使いを駆使して様々な喜びを投影させていく。
喜びの感情と共に心が舞い踊るような、軽やかな気持ちを表現するのは、美しく肌を透かすレース素材。花や植物などを表現した繊細なレースは、トップス、パンツ、ワンピースとなってコレクションに華やかさを添えた。これらレースのアイテムには、異素材を組み合わせることを得意とするブランドらしく、コットン生地などを組み合わせている。
3.1 フィリップ リムを語る上で欠かせない、バラのモチーフ。2007年に登場して以来、ブランドの象徴として数々のアイテムを彩ってきた。今季は、ブランドと共に成長し、力強く進化し続けてきた大事なモチーフを改めて使用することで、原点への回帰を試みたのである。バラはふんわりと立体的に再現され、たとえばシアーなタンクトップとワンピースが一体化したオールインワンのアイテムには、大小様々なバラをオン。このほかにも、煌めくスパンコールと共にホワイトのバラをあしらったレースのシャツなどが登場した。
軽やかでエレガント、フェミニンなルックが揃う中、ハンサムな表情を見せるアイテムも。トップス、ワイドなハーフパンツといったデニムアイテムには迷彩柄の生地を組み合わせ、ミリタリーなテイストに仕上げた。
また、カジュアルな印象を与えるチノは、カジュアルになりすぎないようにシルエットを工夫。ふわりと大きく横に広がるようなパターンを採用したハーフパンツがその好例だ。自然なドレープが生まれるよう生地をたっぷりと用いて、まるでスカートのような揺れを生んだ。
色濃くなっていく喜びは、色の変遷によって表現。真っ白なファーストルックからブルー、ベージュ、イエロー、グリーン、ブラック、鮮やかな花柄などが現れ、徐々に色濃く、また多様な喜びに溢れている様を表した。