ロベルト カヴァリ(roberto cavalli)の2017年春夏メンズコレクションは、70年代のロックシーンを彩った伝説的スターたちの魅力にフォーカス。ミック・ジャガーやキース・リチャーズ、ロッド・スチュワートなどのパワフルでありながらどこか刹那的な魅力を、大胆なワードローブに仕上げている。
全体的なテイストとしては、退廃的な空気感を持つ旅人のカジュアルでダンディーな美意識をカラフルかつ壮麗に統一。ブルーやスパイシーなアーストーン、パステルカラーといった色合いを組み合わせたパレットに、洗いやダメージ加工を施したジャカードやシルク、コットンの多様な生地感が立体感や奥行きを演出している。
ブランドらしいレザーの着こなしは、テーラリングやアウターウェアのアイテムをネイティブアメリカンにオマージュを捧げるデザインで。スエードのフリンジに、繊細なビーズ刺繍によるナバホ族のモチーフや豊富な装飾を合わせている。
特に象徴的なアイテムは、パジャマ代わりに使える着物スタイルのローブ。シンメトリーのデザインには、大きなトンボや牛の骸骨のようなもの、幾何学模様などが散りばめられており、ラウンジウェアの親密な世界を表舞台に引き出す役割を担っているとも言える。