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sacai(サカイ)が2017-18年秋冬メンズコレクションを2017年1月21日(土)にフランス・パリで発表した。
今シーズンのsacaiは、得意とするハイブリッドを控えめに、奇抜さとシンプルの狭間でのデザイン創出を試みた。
ベースとしたのはミリタリー。サファリジャケットやモッズコートなどのアウターは今シーズンを語る上で欠かせない。なかでも特筆すべきは初となるザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)とのコラボレーション。MA-1やダウンコートにザ・ノース・フェイスのアイコニックなマウンテンパーカーをドッキングしている。しかしながら、sacaiらしいハイブリッドな要素はやや控えめとしたベーシックな機能的アイテムである。
序盤こそいつもと少し異なるトラッドな印象を受けたが、中盤以降になると少しずつ変化が現れる。高い襟元に配されたスロートラッチが、デコラティブな装飾を伴って登場するのだ。そこから派生するように、シャツの前立て部分に沿ったエンブロイダリーや、襟を縁取るスタッズが施され、実用性に長けたオーセンティックなワードローブを破壊していく。
既成の枠組みを抜け、多彩なテクスチャーで表現したのもひとつの特徴である。いつもならテーラーメイドとなるヘリンボーンは、オーバーボリュームのショールやフィールドジャケットとなった。カモフラージュは粗いピクセルでデジタル化し、伝統を革新に変えている。
ハイブリッドをこれまで深めてきたsacaiが、今提案するのは伝統に挑む新アイディアの再構成。相互理解し得ないものを組み合わせて、新たな“完璧”という定義を提案すること。そしてそれが今シーズンの根底にあるテーマのようだ。
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