映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が、2017年11月18日(土)より、新宿バルト9ほか全国の劇場で公開される。
『ティム・バートンのコープスブライド』『コララインとボタンの魔女3D』などで知られるアニメーション制作会社ライカ(LAIKA)が手掛けた、最新のストップモーション・アニメーション『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』。
ライカの最先端クリエーターたちが、膨大な時間をかけて制作。壮大なセットの中で人形や美術を1コマ1コマ動かし、わずか1秒間の映像のために24枚もの写真を撮影しながら作り上げた作品だ。ストップモーションとは思えない程、なめらかな映像がポイントの1つ。エンドロールまで目が離せない演出がされている。
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』の舞台は、全世界を虜にする幻想的な中世日本。不吉な子として一族から命を狙われている勇敢で心優しい少年クボ(KUBO)を主人公に、彼の出自の秘密に迫る冒険譚が描かれる。情感あふれる日本の風景や風習を、息を飲む美しさで描いた本作は、本年度アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞のノミネートを始め、〝アニメ映画界のアカデミー賞′′と称されるアニー賞にノミネートされるなど各国の映画賞を席巻している。
三味線の音色で折り紙に命を与え、意のままに操るという不思議な力を持つ少年・クボ。幼い頃、闇の魔力を持つ祖父に狙われ、助けようとした父親は命を落とした。その時片目を奪われたクボは、最果ての地まで逃れ母と暮らしていたが、更なる闇の刺客によって母さえも失くしてしまう。追手である闇の魔力から逃れながら、父母の仇を討つ準備を進めるクボは、道中出会った面倒見の良いサルと、ノリは軽いが弓の名手のクワガタという仲間を得る。やがて、自身が執拗に狙われる理由が、最愛の母がかつて犯した悲しい罪にあることを知る。
ボイスキャストを務めるのは、アート・パーキンソン(クボ役)、シャーリーズ・セロン(サル役)、マシュー・マコノヒー(クワガタ役)、ルーニー・マーラ(闇の姉妹役)、レイフ・ファインズ(月の帝役)ら豪華俳優陣。膨大の時間をかけて制作されたであろう渾身のストップモーション・アニメーションに、豪華キャストたちが命を吹き込んだ。
『アトミック・ブロンド』や『マッドマックス 怒りのデスロード』などで驚きのアクション、かっこいい女性を演じてきたシャーリーズ・セロンがなんとがサル役。主人公のクボとともに旅をし、戦い、彼を見守る優しい”サル”だ。『クボ 二本の弦の秘密』は声でアクションを演じるのだが、役柄について次のように話す。
「サルは辛口で、どう猛で、面白くて、皮肉っぽい。そして本当に正直。残忍なほどに正直。賢くて、悪びれたところがないキャラ。でも心の奥底は、とても硬い殻に覆われた、柔らかい部分があります。卓越した武道家で、サバイバルにかけては抜群に腕が立ちます。言ってみれば戦士ですね」
なお、日本語版では、攻殻機動隊シリーズ草薙素子役の田中敦子が“サル”を担当している。
お茶目でどこか可愛らしい憎めないキャタクター“クワガタ”。ノリは軽いのだが弓の名手でもある。英語版ではマシュー・マコノヒーが声を演じた。日本語版はピエール瀧が担当している。
監督は、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のヘンリー・セリック監督による3Dファンタジーアニメ『コララインとボタンの魔女』でアニメーターを務めたトラヴィス・ナイト。黒澤明や宮崎駿を敬愛する大の日本マニア、そしてナイキ(NIKE)の創業者の一人であるフィル・ナイトの息子としても知られる人物で、次回作にはトランスフォーマーシリーズ最新作『バンブルビー(原題:Bumblebee)』も控えている注目株だ。
日本語吹き替え版では、クレヨンしんちゃんのしんのすけに声を吹き込む矢島晶子が“クボ”。ルーニー・マーラが演じ、クボを執拗に襲いにくる敵“闇の姉妹”役に川栄李奈を起用されている。
日本語吹き替え版の主題歌は、世界的な三味線奏者である吉田兄弟に決定した。日本が舞台ということ、さらに主人公が三味線を操るキャラクターであるということから、制作のスタジオライカがオファーをしたという。楽曲は、ビートルズの「While My Guitar Gently Weeps」。世界中で有名なこの楽曲を、三味線という楽器を用いた大胆なカバーに挑戦する。
103分間の本編が完成するまでに費やされた期間は約94週間。期間中に、人形たちがどのように撮影されていたのか、3Dカラープリンターで人形が作られる様子などを収めたメイキング映像を公開。世界最高峰のクリエイターたちによる、緻密で精巧な制作過程を見ることができる。